まず結論:最初の数日は鳴くもの。寝床を整え、トイレ以外は静かに見守る
迎えたばかりの子犬が夜に鳴くのは、よくあることです。親やきょうだいと離れ、知らない家ではじめての夜をすごすのですから、不安になって当然です。
- いつまで? 新潟県の動物保護管理センターは、家に来てから初めの2〜3日は夜鳴きをするが、そのうちおさまる、としています。ただ、長引く子もいて個体差があります
- 寝床は、家族の気配がわかる静かな場所に。 寝室の近くや、家族が寝る部屋に置くと落ち着く子もいます。寒い時期は毛布で暖かく
- 鳴いたら、まずトイレかどうかを見る。 トイレなら静かに連れて行き、すませたらそのまま寝床へ。遊ばない
- トイレでないなら、鳴くたびに出して構わない。 「鳴けば出してもらえる」と覚えると、夜鳴きが長引きます
- 何日も鳴き続ける、食べない・元気がない、などのときは動物病院に相談。 子犬は体調が変わりやすい時期です
次にすることは、今夜までに寝床の場所を決め、トイレとの距離、毛布、明かりを整えておくことです。迎えた日から1週間の過ごし方全体は、子犬を迎えた日にやることにまとめています。
なぜ鳴くの?
塩尻市は、犬はもともと集団で行動する動物で、仲間と思っている飼い主がそばにいないと不安になる、と説明しています。子犬の夜鳴きの理由は、だいたい次のどれかです。
| 理由 | こんなときに多い | まずすること |
|---|---|---|
| さみしい・不安 | 家族が寝室に行ったあと、明かりを消したあと | 家族の気配がわかる場所に寝床を |
| トイレに行きたい | 寝てから数時間後、起きてすぐ | トイレに連れて行き、すませたら寝床へ |
| 寒い・暑い | 季節の変わり目、エアコンを切ったあと | 毛布や室温を調整 |
| 遊んでほしい・出してほしい | 寝る前に遊びすぎた、昼に寝すぎた | 寝る前は静かにすごす。応えない |
| 体の具合が悪い | 食べない、元気がない、いつもと違う | 動物病院に相談 |
どれか1つでなく、いくつか重なっていることもあります。
今夜までに整える寝床
置き場所
| 置き場所 | よいところ | 気をつけること |
|---|---|---|
| 家族の寝室の中・すぐ近く | 気配がわかって落ち着きやすい | 夜中のトイレに気づきやすいが、家族が起こされやすい |
| リビング(家族がよくいる部屋) | 昼と同じ場所で、においに慣れている | 夜は家族がいなくなるので、最初は鳴きやすい |
| 玄関・廊下 | ― | 寒暖差が大きく、人の気配が遠い。おすすめしない |
迷ったら、最初の数日は寝室の近くに置き、慣れてきたら、これから寝床にしたい場所へ少しずつ移す方法があります。
寝床づくりのチェック
- サークルやクレートの中に、寝床とトイレを置く。寝床とトイレは少し離す
- 毛布やタオルを入れる。迎え先のにおいがついたものがあれば一緒に
- 新潟県は、寒い時期に迎える場合は室内で毛布などで寝場所を暖かく、としています。夏は暑くなりすぎないように
- 真っ暗にしない。新潟県は、寝場所の明るさを保ったり、ラジオをつけておくと効果が出る場合がある、としています
- 床の電気コードやかじると危ないものを片づける
- 水は、ひっくり返りにくい器で
サークルやクレートの中で落ち着いて休めると、夜も、留守番も、旅行もぐっと楽になります。クレートに慣らす方法は犬をキャリーに慣らす方法にまとめています。
寝る前の過ごし方
| 寝る前 | すること |
|---|---|
| 1〜2時間前 | 短く遊ぶ。興奮させすぎない |
| 30分前 | 静かにすごす。明かりを少し落とす |
| 寝る直前 | トイレに連れて行く。できたら静かにほめる |
| 寝床へ | 声をかけすぎず、そっと離れる |
昼のあいだにずっと寝ていると、夜に目がさえることがあります。起きている時間に短く遊び、昼と夜のリズムを少しずつ作ります。
鳴いたときの対応
鳴いたら、この順で
- 少し待つ。 すぐに飛んでいかず、数分ようすを見ます。そのまま寝てしまう子もいます
- トイレかどうかを見る。 そわそわ歩き回る、床のにおいをかぐ、寝てから時間がたっている、ならトイレかもしれません
- トイレなら、静かに連れて行く。 声をかけず、明かりも最小限に。すませたら小さくほめて、そのまま寝床へ戻します
- トイレでなければ、構わない。 新潟県も、鳴いたからといって構わないことが大切、としています。構うと「鳴けば構ってくれる」と覚えてしまうからです
- 静かになったら、そのままにしておく。 静かにしているときは、起こさないようにします
「無視」がつらいときの工夫
ずっと鳴いているのを聞くのは、飼い主もつらいものです。完全に知らないふりをするより、次のような工夫で安心させる方法もあります。
- 寝床を寝室の中か近くに置き、家族の気配や寝息がわかるようにする
- 鳴く前に、サークルの近くに手を置いたり、静かに座ったりする(鳴いてからではなく、静かなときに)
- 迎え先のにおいがついた毛布を入れる
大事なのは、鳴いたことで願いがかなう流れを作らないことです。静かにしているときにそばにいるのはかまいません。
やらないほうがいいこと
| やりがちなこと | なぜよくないか |
|---|---|
| 鳴くたびにサークルから出して遊ぶ | 「鳴けば出してもらえる」と覚える |
| 大声で叱る・サークルをたたく | こわさが増え、寝床がいやな場所になる |
| 日によって対応を変える | 昨日は出してもらえた、と鳴き続ける |
| 寝床を毎日あちこち変える | 落ち着ける場所ができない |
| 長く鳴いたあとに根負けして出す | 「長く鳴けばかなう」と覚え、もっと鳴く |
家族で対応がばらばらだと、子犬が迷います。夜に鳴いたらだれが、どう対応するかを、迎える前に決めておきましょう。
夜中のトイレ
子犬は、夜のあいだもトイレに起きることがあります。夜中のトイレで鳴くのは、ある意味で「教えてくれている」とも言えます。
- 寝る前に必ずトイレに誘う
- 夜中に起きたら、トイレに連れて行くだけ。遊ばない、話しかけすぎない
- 失敗しても叱らない。においが残らないように片づける
- 朝起きたら、すぐトイレへ
夜中にトイレで起きる回数は、成長とともに減っていきます。何時ごろ鳴いたか、トイレだったかをメモしておくと、寝る前のトイレの時間を調整しやすくなります。
いつまで続く?長引くときは
新潟県の案内では、夜鳴きは家に来てから初めの2〜3日で、そのうちおさまる、とされています。ただ、子犬の性格やそれまでの環境によって違います。次のようなときは見直しましょう。
| こんなとき | 見直すこと |
|---|---|
| 1週間たっても、毎晩長く鳴く | 鳴いたときに構っていないか。寝床の場所や明るさ、室温 |
| 夜中に何度も鳴いて起きる | 寝る前のトイレの時間、昼寝の長さ |
| 夜はいいが、家族がいなくなると鳴く | 昼のあいだに、短い時間ひとりになる練習を |
| 鳴き方がいつもと違う、食べない、元気がない | しつけより先に動物病院に相談 |
新潟県は、迎えたばかりの子犬は環境の変化でとても不安な状態で、ストレスで体調をくずすこともあるので、最初の2〜3日はそっとしてあげるように、としています。様子が気になるときは、迷わず動物病院に相談してください。
集合住宅で、近所が気になるとき
マンションなどで夜鳴きが気になるときは、寝床を共用廊下や隣の部屋側の壁から離し、窓を閉めます。迎える前に、上下や隣の部屋にひとこと伝えておくのも一つの方法です。環境省のガイドラインも、集合住宅では最初に近隣へあいさつしておくことで防げるトラブルもある、としています。
夜鳴きがおさまったら、次にすること
夜に落ち着いて眠れるようになったら、昼のひとりの時間や、いろいろなものに慣れる練習へ広げていきます。
- ひとりの時間に慣れる:同じ家の中で少し離れることから(子犬の留守番は何時間まで?)
- いろいろな音や人に慣れる:小さな刺激から少しずつ(子犬の社会化でやること)
- パピー教室を探す:家で困ったことを相談できる場所にもなります(パピー教室はいつから?)
よくある質問
Q子犬の夜鳴きはいつまで続きますか?
新潟県の動物保護管理センターは、家に来てから初めの2〜3日は夜鳴きをするが、そのうちおさまる、としています。ただ、子犬の性格やそれまでの環境によって違います。長引くときは、鳴いたときに構っていないか、寝床の場所や室温を見直してください。
Q夜鳴きしたら無視したほうがいいですか?
トイレでなければ、鳴くたびに出したり遊んだりはしません。ただ、トイレのサインかもしれないので、まずはそこを見ます。寝床を寝室の近くに置き、静かなときに家族の気配がわかるようにすると、安心しやすくなります。
Q子犬と同じ部屋で寝てもいいですか?
かまいません。最初の数日は、家族の寝室の中や近くに寝床を置くと落ち着く子もいます。あとで寝床をリビングなどに移したいなら、慣れてから少しずつ移します。
Q夜中にトイレで鳴いたらどうすればいいですか?
静かにトイレに連れて行き、すませたら小さくほめて寝床に戻します。遊んだり、話しかけすぎたりはしません。
Q夜鳴きのときにラジオや明かりをつけてもいいですか?
新潟県は、寝場所の明るさを保ったりラジオをつけておくと効果が出る場合がある、としています。落ち着く子もいればあまり変わらない子もいるので、様子を見ながら試してください。
Q夜鳴きがひどく、食欲もありません。
体調が関係していることもあります。しつけより先に、動物病院に相談してください。
参考にした情報
- 新潟県「今どきの、犬の飼い方【下越動物保護管理センター】」(夜鳴きの期間、構わないこと、明るさ・ラジオ、寒い時期の寝床、最初の2〜3日)
- 塩尻市「動物の愛護と正しい飼い方・しつけ方」(さみしくて鳴く理由)
- 環境省「住宅密集地における犬猫の適正飼養ガイドライン」(PDF)(集合住宅での近隣へのあいさつ)
(いずれも2026年10月に確認)
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