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子犬の社会化でやること社会化期はいつまで?今日から使える経験リストと進め方

子犬の社会化期は生後3週ごろから12〜16週ごろまで。生後8週で迎えたら、残りは1〜2か月ほどです。人・音・さわられること・場所・ほかの動物の5分野で、「最初の一歩」と「できたらOK」を並べた経験リストを用意しました。遠くから・短く・おやつと一緒に、1日1つずつ進めます。

犬ふぁん編集部公開 2026-10-14約7分で読めます

まず結論:社会化期は「いろいろなものに、いい気分で、少しずつ」

社会化とは、人やほかの動物、場所や音など、これから出会うものにうまく慣らしていくことです(広島県動物愛護センターの説明)。子犬が新しいものを受け入れやすい社会化期は、生後3週ごろから12〜16週ごろまでといわれます(香川県の資料は生後3〜12週齢、広島県動物愛護センターは生後3〜16週)。

  • ショップやブリーダーから迎えた子犬は、残りが1〜2か月ほど。 生後8週で迎えたら、12週までと考えて約4週間、16週までと考えて約8週間です
  • やることは5つの分野。 人・音・さわられること・場所と乗り物・ほかの動物。下のリストを1日1つずつ進めれば十分です
  • 「たくさん」より「いい気分で」。 遠くから・小さな音から・短く、おやつと一緒に。怖がったらすぐ離れます
  • 散歩デビュー前でも、できることは多い。 抱っこやキャリーで外の景色と音を見せる、家に人を招く、車に乗る
  • ほかの犬と会うのは、管理された場で。 公営ドッグランは狂犬病予防注射の証明が要るところが多く、社会化期のうちは使いにくいので、パピー教室や落ち着いた成犬との短いあいさつを使います

次にすることは、この記事の経験リストを家族で分担し、今日できる1つ(たとえば「耳と足先を2〜3秒さわって、ほめる」)から始めることです。

うちの子の残りはどのくらい?

ブリーダーやペットショップは、生後56日(8週)をすぎるまで、販売のために子犬を引き渡せません(環境省)。この時期に親やきょうだいと過ごすことで、吠える・咬むなどの加減を身につけると説明されています。家に来てからは、飼い主がそのバトンを受け取ります。

迎えた時期12週までとした場合の残り16週までとした場合の残り
生後8週約4週間約8週間
生後10週約2週間約6週間
生後12週ほぼ終わり約4週間

残りが短いからといって、迎えた日から詰めこむ必要はありません。最初の数日は、寝床・トイレ・ごはんのリズムづくりが先です。そのあと、毎日少しずつ始めます。

迎えてからの1か月の進め方(目安)

時期やること
最初の数日家に慣れる。家族の声や生活の音が、最初の「慣れる練習」
1週目の後半体を短くさわる、家の中の音に少しずつ慣らす
2週目抱っこで玄関先や家の前へ。インターホンが鳴って人が入ってくる流れを練習
3〜4週目抱っこやキャリーで近所へ。車に乗る。動物病院やパピー教室で人や犬に会う

ワクチンの予定や外に出る時期は、かかりつけの動物病院と相談して決めてください。子犬の様子を見て、ゆっくりにしてかまいません。

子犬の経験リスト

1つの経験を、場所や人を変えて何度かくり返すのがコツです。「最初の一歩」が平気になったら「できたらOK」へ進みます。できた日をカレンダーに書いておくと、家族で共有できます。

人

経験すること最初の一歩できたらOK
子ども・お年寄り遠くから見る、声を聞く落ち着いた子どもが床に置いたおやつを食べられる
帽子・めがね・マスクの人家族が帽子やマスクをつけて、おやつを渡す知らない人の帽子やマスクを見ても平気
走る人・自転車・カート抱っこで道ばたから遠くに見る近くを通っても、こちらを見ておやつを食べられる
家に来る人インターホンの音を小さく鳴らして、おやつ来客が入ってきても、少し離れて落ち着いていられる

音

経験すること最初の一歩できたらOK
掃除機・ドライヤー止めたまま置いておき、においをかいだらおやつ同じ部屋で使っていても気にしない
洗濯機・食器の音・インターホン別の部屋で鳴っている間に、おやつ鳴っても、こちらを見る程度ですむ
車・バイク・電車・工事の音窓辺やベランダで小さく聞く抱っこで道ばたにいても落ち着いている
雷・雨・花火動画や音源を、ごく小さな音で少し大きな音でも遊びやごはんを続けられる

さわられること

経験すること最初の一歩できたらOK
耳・口のまわり・足先・しっぽ2〜3秒さわって、ほめる耳の中や口の中をのぞいても平気
ブラッシング・歯みがき道具を見せて、においをかがせる短い時間、ブラシや歯ブラシを当てられる
爪切り爪切りを足に当てるだけ足をにぎって爪を見ても平気
抱っこ・台に乗るすべらないマットを敷いたテーブルの上でおやつ台の上で体をさわられても落ち着いている
足をふくタオルで足先にふれる散歩のあとのように4本の足をふける

場所と乗り物

経験すること最初の一歩できたらOK
家の外抱っこで玄関先に出る抱っこやキャリーで近所の道・公園の入口へ行ける
クレート・キャリー中におやつを置き、自分から入ったらほめる扉を閉めて数分すごせる
車エンジンを止めた車の中で、キャリーに入っておやつ家のまわりを数分走って帰ってこられる
動物病院・サロン診察のない日に、あいさつだけできるか相談待合室で抱っこやキャリーのまま落ち着いている
足もとの感触家の中でマット・タオル・段ボールの上を歩く芝生・砂利・すべりやすい床でも歩ける

ほかの動物

経験すること最初の一歩できたらOK
落ち着いた成犬抱っこで遠くから見る飼い主どうしが見ている前で、短くあいさつできる
同じくらいの子犬パピー教室など、管理された場で遊んだあと、呼ぶと飼い主のほうに戻れる
猫・鳥など遠くから見る見ても追いかけようとしない

何のための経験か

東京都の講習会資料「社会化のススメ」では、家庭犬に必要なしつけとして、足をふかせる、歯みがきができる、ブラッシングできる、おとなしく抱っこされる、クレートで待てる、ほかの犬とすれ違える、などを挙げています。上のリストは、大人になってからのこうした「できること」の土台づくりです。

進め方のコツと、怖がっているサイン

  1. 距離をとって始める:遠くから見る・小さな音で聞く。平気なら少しずつ近づける
  2. おやつとセットにする:新しいものが見えたら、おやつ。「いいことが起きる」と覚えてもらう
  3. 短く終える:1回は数分。楽しいうちに終える
  4. 1回に1段階:前の段階が平気になってから、次へ進む
  5. 怖がったら離れる:無理に近づけない、続けない

怖がっているサイン

  • しっぽを巻く、体を低くする
  • 逃げようとする、飼い主の後ろに隠れる
  • 固まって動かない、おやつを食べなくなる

こうしたサインが出たら、すぐに距離をとって落ち着かせ、おやつを食べられたらそこで終わりにします。次は、もっと遠く・もっと短い時間から始めます。

やりがちな失敗

  • 一度にたくさん詰めこむ:週末にまとめて公園・お店・友人宅を回ると、子犬は疲れて、どれも怖い記憶になりやすくなります
  • 知らない人に次々と抱っこしてもらう:人に慣らすときは、人がおやつを床に置く、くらいから
  • 怖がっているのに「慣れるまで」続ける:苦手を強めてしまうことがあります
  • 家族ごとにやり方が違う:ほめる言葉やおやつの渡し方をそろえる
  • 子どもだけで練習させる:子どもが追いかけたり急に抱き上げたりしないよう、大人がそばで見ている時間に

1週間の組み方の例

家族で「音の担当」「体をさわる担当」「お出かけの担当」と分けると、1人の負担が小さくなります。

曜日の例テーマやること
月音掃除機を遠くで短く動かす。おやつを1粒
火体耳と足先を2〜3秒さわって、ほめる
水場所抱っこで玄関先に出て、外の音を聞く
木人帽子やマスクをつけた家族が、おやつを渡す
金乗り物クレートに入っておやつ。車に乗るだけで降りる
土人・場所抱っこで近所を歩き、子どもの声や自転車を遠くから見る
日おさらい楽しくできたことをもう一度。新しいことはしない

疲れている日や、体調がいつもと違う日は休みます。

例:車に慣らす4段階

  1. エンジンを止めた車の中で、クレートやキャリーに入っておやつを食べる
  2. エンジンをかけて、動かずに数分すごす
  3. 家のまわりを数分だけ走って、帰ってくる
  4. 少しずつ距離をのばす。落ち着かない様子があれば、前の段階に戻る

車酔いが心配なとき、遠出の前の準備ははじめての犬連れドライブにまとめています。キャリーの慣らし方はキャリーに慣らす方法にあります。

散歩デビュー前と、ほかの犬に会う場所

地面を歩かせる散歩をいつから始めるかは、ワクチンの予定と合わせて動物病院と相談します。その間も、社会化はできます。

  • 抱っこやキャリーで外に出て、景色や音、人の行き来を見せる
  • ベランダや窓辺で、外の音を聞かせる
  • 家に人を招いて、あいさつの練習をする
  • 家の中で、いろいろな床の上を歩かせる

ほかの犬には、パピー教室で会う

ほかの子犬や家族以外の人に安全に会える場として、パピー教室(子犬のしつけ教室)があります。広島県動物愛護センターのパピーパーティでは、診察台や傘、カラーコーンなど、日常で出会うものにおやつを使って慣らす様子を紹介しています。参加の条件(月齢やワクチン)は教室ごとに違うので、申し込む前に確かめます。いつから行けるか、教室の探し方はパピー教室はいつから?にまとめています。

公営のドッグランは、狂犬病予防注射の証明を求めるところが多く(生後91日以上の犬が年1回受けるもの)、入れるようになる頃には社会化期は終わりかけています。ドッグランは、社会化期のあとの「次のステップ」と考えます(はじめてのドッグラン)。

犬ふぁん全国のしつけ教室を探すトイレや吠え、散歩のしつけを習える教室やトレーナーです。自治体が公開している動物取扱業(訓練)の登録簿をもとに、大阪市・京都市・北海道から掲載を始めています。

社会化と一緒に始めたいこと

社会化期をすぎても、あきらめなくていい

東京都の講習会資料でも、子犬のときに社会化が足りなかった成犬も、あきらめず少しずつ慣らしを、と呼びかけています。社会化期は「慣れやすい時期」であって、すぎたら何もできないわけではありません。

  • 苦手なものが見つかったら、もう一度「遠くから・短く・おやつと一緒に」で始める
  • 時間がかかる前提で、急がない
  • 困ったときは、しつけ教室やドッグトレーナーに相談する

吠える・咬むなどで困ったときや、体調が関係していそうなときは、動物病院にも相談しましょう。

よくある質問

Q社会化期はいつまでですか?
A

生後3週ごろから12〜16週ごろまでといわれ、資料によって幅があります(香川県の資料は3〜12週齢、広島県動物愛護センターは3〜16週)。生後8週で迎えた子犬なら、残りは1〜2か月ほどです。

Q社会化期をすぎてしまいました。もう遅いですか?
A

遅くはありません。すぎてからも慣らす練習はできます。時間がかかることがあるので、距離をとって少しずつ進めます。

Qワクチンが終わる前に外に出してもいいですか?
A

地面を歩かせるかどうかは、かかりつけの動物病院と相談してください。抱っこやキャリーで外の景色や音を見せることから始める方法があります。

Qどのくらいの頻度で練習すればいいですか?
A

毎日少しずつ。1回は数分で十分です。1日1テーマにして、子犬が楽しそうなうちに終えます。

Q怖がって固まってしまいました。
A

すぐに距離をとり、落ち着いておやつを食べられたら、そこで終わりにします。次は、もっと遠く、もっと短い時間から始めます。

参考にした情報

(いずれも2026年10月に確認)

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