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夜に犬を診てもらえる動物病院の探し方夜間診療と夜間救急の違い

夜に頼れるのは「夜遅くまでの病院」「夜だけ開く救急病院」「かかりつけの時間外対応」の3つです。犬ふぁんで診療時間がわかる動物病院693院では、20時以降も診療するのは19.3%だけ。昼のうちに候補を2〜3か所調べ、電話番号を控えておくのがいちばんの備えです。

犬ふぁん編集部公開 2026-10-11約20分で読めます

61.2%診療時間がわかる動物病院693院のうち、19時台に診療を終える病院

まず結論:夜に頼れる先は3種類。昼のうちに「電話番号」を控えておく

夜に犬の具合が心配になったとき、頼れる先はおおきく3つあります。

  1. 夜遅くまで開いている動物病院(夜間診療):ふだんの診療時間が20時、21時以降まで続く病院
  2. 夜だけ開く救急の動物病院(夜間救急):20時ごろから翌朝まで、急ぎの診療だけを受ける病院
  3. かかりつけ病院の時間外の対応:診療時間のあとでも、電話で相談に乗ったり、急ぎなら診たりする病院(対応するかは病院しだい)

犬ふぁんに載っている動物病院のうち、曜日ごとの診療時間がわかる693院で見ると、20時より前に診療を終える病院が約8割です。21時以降まで開いているのは11.3%、24時間の病院は1.6%でした。つまり「夜に開いている病院」は、近所で見つけにくいのがふつうです。

だからこそ、いちばん効く準備は、元気な日の昼のうちに、夜に頼れる病院を2〜3か所調べて、電話番号をスマホに入れておくことです。夜に慌てて検索すると、時間も気持ちも足りなくなります。

頼れる先開いている時間の例向いているとき気をつけること
夜間診療の病院ふだんの診療が20〜22時ごろまで仕事帰りに診てほしい、夕方から様子が気になる受付の締め切りは終わりより早いことが多い
夜間救急の病院20時ごろ〜深夜・翌朝夜中に急いで診てほしい必ず電話してから。予防注射など急がない診療は受けない
かかりつけの時間外病院による持病などをよく知っている先生に相談したい時間外に対応しない病院も多い。事前に聞いておく

この記事では、まず「夜間診療」と「夜間救急」の違いを整理し、犬ふぁんのデータで動物病院が何時に閉まるのかを見ます。そのあと、日本獣医師会の調査で夜間の料金の目安を確かめ、いざという夜の電話のかけ方と準備のチェックリストをまとめます。

夜間診療と夜間救急の違い

ことばが似ているので、まぎらわしいところを整理します。

夜間診療:ふだんの診療が夜まで続く病院

「夜間診療」とうたっている病院の多くは、昼から夜までのふだんの診療を、20時や21時、22時ごろまで続けている病院です。仕事帰りに寄れる、夕方に気づいた不調をその日のうちに診てもらえる、というのがよいところです。

ただし、次の点に気をつけます。

  • 受付の締め切り:診療が21時まででも、受付は30分前に締め切る、というように早めに終わることがあります
  • 曜日で違う:夜まで開くのは平日だけ、という病院もあります
  • 予約制:夜の時間帯は予約の患者さんを優先する病院もあります

夜間救急:夜だけ開く「急ぎ専門」の病院

「夜間救急」の病院は、昼の病院が閉まったあとの時間に、急いで診てほしい動物だけを受ける病院です。地域の獣医師会や、地域の病院が協力して作ったものもあります。

東京都獣医師会のページでは、夜間の診療に対応する病院として、20時から翌朝5時・6時・8時まで開く夜間救急の病院や、24時間の病院、往診専門の救急などを案内しています。そして、利用にあたって次のように注意しています(要約)。

  • 必ず来院前に電話で連絡する
  • 予防注射など、急がない診療は受けない
  • 病院によって、診られない動物の種類がある

この3つは、ほかの地域の夜間救急でもよく見かける決まりです。夜間救急は「夜の動物病院」ではなく「夜の救急外来」と考えると、まちがえにくくなります。

かかりつけの時間外対応

ふだん通っている病院が、診療時間のあとでも電話を受けて、急ぎなら診てくれる場合があります。持病や薬のことをよく知っている先生に相談できるのは心強いことです。

ただ、時間外に対応するかどうかは病院しだいです。留守番電話で夜間救急を案内するだけの病院もあります。かかりつけには、元気なときに「夜や休みの日に困ったら、どうすればいいですか」と聞いておくのがいちばん確かです。紹介先の夜間救急の名前と電話番号まで教えてくれることもあります。

夜間救急のあとは、かかりつけへ

夜間救急は、その夜を乗り切るための診療が中心です。多くの場合、翌日以降はかかりつけの病院で続きの診療を受けることになります。夜間救急でもらった検査の結果や説明の紙は、かかりつけに持っていきましょう。

犬ふぁんのデータで見る:動物病院は何時に閉まる?

ここからは、犬ふぁんの施設データの集計(2026年10月10日時点)で、動物病院の診療時間の傾向を見ます。

診療が終わる時間

診療が終わる時刻(693院)
  1. 17時より前3.2%22
  2. 17時台1.3%9
  3. 18時台15.0%104
  4. 19時台61.2%424
  5. 20時台8.1%56
  6. 21時以降11.3%78
61.2%診療時間がわかる動物病院693院のうち、19時台に診療を終える病院

診療が終わる時刻のまん中(中央値)は19時です。19時台に終わる病院が6割で、最も多くなっています。18時台までに終わる病院を合わせると、20時より前に終わる病院が約8割です。

20時以降まで開いている病院は19.3%、21時以降まで開いている病院は11.3%でした。夜8時を過ぎて「いまから診てもらえる病院」を探すと、5院に1院ほどしか選択肢がない、というのがデータから見える姿です。

19.3%診療時間がわかる動物病院693院のうち、20時以降まで診療している病院

時刻ごとに、まだ診療している病院の割合

上の表を「その時刻にまだ診療時間内の病院」に読みかえると、夜に向かって選択肢が減っていく様子がわかります(693院。朝の開始時刻や昼休みは考えず、終わる時刻だけで数えた目安です)。

時刻まだ診療時間内の病院ひとこと
17時96.8%ほとんどの病院が開いている
18時95.5%仕事帰りでも探しやすい
19時80.5%18時台に閉まる病院が抜ける
20時19.3%ここで一気に5院に1院に
21時11.3%夜間診療・夜間救急が中心に

いちばん大きく減るのは19時から20時のあいだです。19時台に閉まる病院が6割あるためです。夕方に「様子が変だな」と思ったら、20時を待たずに、まず開いている病院に電話するほうが、選べる病院は多くなります。

24時間の病院と、朝早い病院

  • 24時間診療している病院は、693院のうち1.6%でした
  • 朝8時までに開く病院は3.6%でした
  • 診療を始める時刻の中央値は9時で、9時台に始まる病院が81.4%(564院)を占めています

診療を始める時刻が12時以降の病院も4.3%(30院)ありました。午後からの診療だけの病院のほか、夜だけ開く夜間救急の病院がここに入っていると考えられます。

昼休みがある病院が9割

診療時間の特徴(693院)割合
昼休みがある(午前と午後に分かれている)90.8%
土曜に診療96.2%
日曜に診療74.0%
20時以降まで診療19.3%
21時以降まで診療11.3%
24時間診療1.6%
8時までに開く3.6%

昼休みがある病院は90.8%でした。夜の話とは少しずれますが、「夕方からの診療は16時から」のように午後の診療が遅めに始まる病院もあります。夕方に気になったら、午後の受付が始まる時刻もあわせて確かめましょう。

休みの曜日:日曜と木曜が多い

休む曜日(693院)休む病院の割合
月6.8%
火8.4%
水15.3%
木18.6%
金1.9%
土3.8%
日26.0%

日曜に休む病院が26.0%で最も多く、次が木曜(18.6%)、水曜(15.3%)です。休みのパターンでは、「無休(毎日診療)」が34.6%(240院)、「日曜だけ休み」が17.5%(121院)、「木曜だけ休み」が14.1%(98院)でした。

かかりつけが休みの曜日の夜は、いちばん困りやすい時間です。かかりつけの休診日と、その日に頼れる病院をセットで調べておきましょう。日曜の探し方は別の特集にまとめています。

犬ふぁん全国の日曜も診療している動物病院診療時間と最寄り駅特集・310件

地域で見ると

診療時間がわかる病院が30院以上ある都道府県について、割合を並べます(件数の多い少ないは、集めた名簿の範囲の差なので比べません)。

都道府県(診療時間がわかる院数)
  1. 東京都(420院)72.4%10.0%
  2. 神奈川県(44院)81.8%15.9%
  3. 徳島県(40院)100%12.5%

東京都は、20時以降まで開いている病院の割合が10.0%で、全体(19.3%)より低い結果でした。東京都の病院は、獣医師会の会員名簿から集めた病院が多くを占めていて、昼から夕方までのふだんの診療を案内している病院が中心になっていると考えられます。一方で、東京都獣医師会は夜間専門の救急病院や24時間の病院を別に案内しています。「近所の病院は夜早く閉まる。夜は夜間救急へ」という役割分担になっている地域もある、ということです。

神奈川県と徳島県は母数が40院台と小さいので、傾向の目安として見てください。

「夜間」の情報がある病院

犬ふぁんでは、病院の公式ページなどに書かれている内容から、特徴のタグをつけています。全4,670院のうち、

特徴(全4,670院)
  1. 夜間診療3.7%172
  2. 夜遅くまで3.1%146
  3. 日曜診療6.6%310
  4. 駐車場あり4.9%230

でした。この割合は「その情報が確かめられた病院」の割合で、実際に夜間に対応している病院の割合ではありません(書かれていない病院も多いため)。夜間に対応しているかどうかは、最後は病院に電話で確かめてください。

このデータを読むときの注意

数字を使うときに、知っておいてほしいことをまとめます。

  • 母数は「時間がわかる病院」だけ:犬ふぁんに載っている4,670院のうち、曜日ごとの診療時間が確かめられた693院の集計です。時間がわからない病院の傾向は含まれていません
  • 集め方で地域の偏りがある:東京都の病院が420院と多く、全体の数字は東京都の病院の傾向に引っぱられています。ほかの地域では、夜遅くまで開いている病院の割合が違うかもしれません
  • 時間外・急患は入っていない:「診療時間は19時まで。急患は時間外も対応」という病院は、このデータでは19時に閉まる病院として数えています。実際には、時間外に電話で相談に乗ってくれる病院もあります
  • 祝日や臨時の休みは入っていない:ふだんの曜日ごとの時間だけです

つまり、このデータは「夜に、予約なしで、ふだんの診療として診てもらえる病院はどのくらいあるか」の目安です。夜間の対応全体を表すものではありません。だからこそ、最後はそれぞれの病院に電話で確かめることが欠かせません。

日本獣医師会の調査で見る:夜間に対応する病院と時間外の料金

犬ふぁんのデータは「ふだんの診療時間」までしかわかりません。そこで、日本獣医師会が全国の動物病院にたずねた「家庭飼育動物(犬・猫)の診療料金実態調査」(令和5年9月公表、調査は令和3年、回答1,096件)も見てみます。

夜間診療に「対応している」病院は約2割

この調査で、夜間診療に対応しているかをたずねた質問では、回答した1,096件のうち「対応している」は244件(22.3%)、「対応していない」は837件(76.4%)でした。

また、病院の主な診療の形を聞いた質問では、一次診療(ふだんのかかりつけの診療)が96.3%で、夜間診療を主とする病院は1件(0.1%)でした。夜間専門の病院は、数としてはとても少ないことがわかります。

時間外の料金(中央値)

同じ調査で、時間外診療の料金(ふつうの診察料に上乗せされる料金)を聞いています。

時間外診療の区分(回答1,096件)
  1. 平日の時間外6.8%2,500円
  2. 休診日13.3%2,500円
  3. 深夜23.2%6,250円

深夜の時間外料金の中央値は6,250円で、前回(平成27年)の4,513円から上がっています。深夜の料金は、3,000〜5,000円未満と5,000〜7,500円未満がそれぞれ18.2%、7,500〜10,000円未満が12.2%、10,000〜12,500円未満が8.8%と、幅があります。

区分ごとの分かれ方

同じ調査の回答(1,096件)を、もう少しくわしく見ます。

料金の幅平日の時間外休診日深夜
無料7.7%9.6%2.9%
1,000〜2,000円未満18.1%11.3%3.2%
2,000〜3,000円未満22.2%17.8%6.8%
3,000〜5,000円未満28.6%25.1%18.2%
5,000〜7,500円未満7.1%10.9%18.2%
7,500〜10,000円未満2.0%3.3%12.2%
10,000〜12,500円未満1.4%2.4%8.8%
対応外6.8%13.3%23.2%

読み取れることは3つです。

  • 平日の時間外は3,000〜5,000円未満がいちばん多い:診療時間を少し過ぎたくらいなら、上乗せは数千円の幅に収まる病院が多い
  • 深夜は高い幅に広がる:深夜は5,000円以上の回答が合わせて4割をこえ、1万円以上の回答もあります
  • 深夜は「対応外」が約4分の1:ふだんの病院の4院に1院ほどは、深夜には対応していないと答えています。深夜は夜間救急や24時間の病院が頼りになる、という先ほどのデータとも合います

同じ調査では、電話相談料は「無料」が82.8%でした(中央値0円)。かかりつけが時間外の電話を受けてくれる場合、相談そのものにお金がかからない病院が多いということです。ただし、時間外の電話を受けるかどうかは病院しだいです。

往診(家に来てもらう診療)の料金の中央値は2,500円で、16.9%の病院は往診に「対応外」でした。大型犬で運ぶのが難しい家は、往診してくれる病院があるかも、かかりつけに聞いておくとよいでしょう。東京都獣医師会の案内には、夜間の往診専門の救急も載っています。

料金でもめないために

山形県の消費生活相談の事例集には、夜中に犬の具合が悪くなって夜間も診る病院に行ったところ、かかりつけの3倍近い料金で驚いた、という相談が載っています。県の説明では、

  • 獣医師の診療料金は、獣医師の団体が基準の料金を決めたり、獣医師どうしで料金を申し合わせたりすることが独占禁止法で禁じられていて、病院ごとに違うのがふつう
  • 料金が高くなったのは、夜間や緊急の加算があった可能性がある
  • 緊急のときは説明を聞く余裕がなく、トラブルになりやすい

とされています。

夜間は「昼より高くなる」と知っておくこと、そして電話のときや診療の前に「だいたいいくらかかりますか」「検査や処置の前に金額を教えてもらえますか」と聞くことが、あとで困らないためのいちばんの方法です。ペット保険に入っている場合は、保険証やアプリの画面を持っていき、窓口で使えるかを確かめましょう。

かかりつけを選ぶときに「夜」のことも考える

これからかかりつけを決める人、引っ越して病院を探している人は、ふだんの通いやすさに加えて、夜のことも少しだけ考えておくと安心です。

見るところデータからわかる目安聞いておくこと
診療が終わる時刻19時台に終わる病院が61.2%(693院)受付の締め切りは何時か
休みの曜日日曜に休む病院が26.0%、木曜が18.6%休みの日に困ったらどこに行けばよいか
時間外の対応夜間診療に対応する病院は22.3%(日本獣医師会の調査、1,096件)時間外に電話を受けてもらえるか
近くの夜間救急地域の獣医師会が案内していることがある紹介先の夜間救急はどこか

「夜まで開いている病院をかかりつけにする」のも一つの方法ですが、それだけで選ぶ必要はありません。ふだんの診療で信頼できる病院をかかりつけにして、夜はどこに頼るかを決めておくほうが、多くの家にとって現実的です。

犬ふぁんの病院のページでは、曜日ごとの診療時間がわかる病院は時間を表示しています。昼休みのあとの午後の受付が何時から始まるかも、あわせて見ておきましょう。

夜に頼れる病院の探し方

1. かかりつけに聞く

最初の一歩は、かかりつけの病院です。

  • 時間外に電話を受けてもらえるか
  • 夜や休診日に困ったら、どこに行けばよいと言っているか
  • 紹介先の夜間救急の名前と電話番号

を、元気な日の診察のついでに聞いておきます。病院の診察券や掲示、ウェブサイトに書いてあることもあります。

2. 地域の獣医師会のページを見る

都道府県や市の獣医師会が、夜間や休日の救急の案内を出している地域があります。たとえば東京都獣医師会は、夜間の診療に対応する病院の名前、場所、電話番号、診療時間をまとめて載せています。「(住んでいる都道府県や市) 獣医師会 夜間」で調べてみましょう。

3. 犬ふぁんで探す

犬ふぁんの動物病院の一覧では、地域や駅から病院を探して、それぞれの診療時間を見られます。夜間・夜遅くまでの病院だけを集めた特集もあります。

犬ふぁん全国の夜間・夜遅くまで診療の動物病院救急・診療時間つき特集・177件犬ふぁん全国の動物病院を探す日曜診療や対応できる動物の種類で絞り込めます。診療時間は変わることがあるので、受診前に電話で確かめてください。

夜だけ開く救急の病院も載っています。たとえば次のような病院です(診療時間や受付の決まりは、それぞれのページと病院の公式情報で確かめてください)。

施設協同組合仙台獣医師会 夜間救急動物病院営業・診療時間:21:00〜翌5:00動物病院・宮城県仙台市宮城野区施設大阪夜間ペットクリニック営業・診療時間:夜間救急 20:00〜翌3:00動物病院・大阪府大阪市東成区施設京都夜間どうぶつ診療所営業・診療時間:夜間 20:00〜0:00(2022年4月の告知で「当面の間、診療時間短縮継続」)動物病院・京都府久御山町施設岡山夜間どうぶつ救急病院営業・診療時間:診察 21:00〜5:00(電話受付 20:30〜4:30)動物病院・岡山県岡山市南区

4. 候補を3つにしぼって、確かめる

見つけた病院は、次の表のように整理しておくと、夜にすぐ使えます。

確かめることなぜ大事か
何曜日の何時から何時まで開いているか曜日で時間が変わる病院がある
受付の締め切り時刻終わりの時刻より早いことが多い
来院前に電話が必要か夜間救急はほぼ必ず必要
犬を診てもらえるか、大型犬でも大丈夫か診られる動物の種類が決まっている病院がある
家から車やタクシーで何分か夜は電車やバスが少ない
駐車場があるか夜は近くの駐車場が閉まっていることがある
支払いの方法(カードが使えるか)夜は持ち合わせが少ないことがある

夜間救急のページで見ておくところ

夜間救急の病院を候補に入れたら、公式ページで次のところを読んでおきます。夜に読むと見落としやすい部分です。

  • 最終受付の時刻:「翌朝5時まで」でも、受付は早めに締め切ることがあります
  • 休みの日:毎日開いているのか、年末年始はどうなるのか
  • 電話のルール:「来院前に必ず電話」「電話がないと受けられないことがある」など
  • 診られる動物:犬は大丈夫か。体の大きさで受けられないことはないか
  • 支払い:使えるカードや電子マネー、夜間の料金の考え方が書かれていることもあります
  • 翌日の流れ:診療のあと、かかりつけに紹介状や検査の結果を渡してくれるか
  • 駐車場と入口:夜は入口が別になっている病院もあります

家族の事情ごとに考えておくこと

  • 大型犬の家:ひとりで抱えて運べないことがあります。車に乗せる手順、手伝ってくれる人、往診してくれる病院があるかを考えておきます
  • 多頭飼いの家:病院に行く犬以外を、だれがどう見るか。夜に家を空けても大丈夫か
  • 小さな子どもがいる家:夜中に子どもを連れて出られるか。家族のだれが行くか
  • 車がない家:夜に呼べるタクシー会社と、ペットを乗せてもらえる条件を確かめておく

こうしたことは、慌てているときには思いつきません。チェックリストと一緒に、家族で一度話しておきましょう。

いざという夜の電話のかけ方

夜間救急でも、夜まで開いている病院でも、向かう前に電話するのが基本です。電話をしておくと、病院は受け入れの準備ができ、ほかの急患で手がふさがっているときは別の病院を案内してもらえることもあります。

電話で伝えること

慌てていると、うまく話せません。次の順番でメモを見ながら話すと伝わりやすくなります。

  1. 飼い主の名前と、いま電話している番号
  2. 犬の種類(犬種)、年齢、体重、性別
  3. いつから、どんな様子か(見たままを伝える)
  4. 何か食べた・飲んだ可能性があれば、その物の名前と量、時刻
  5. 持病や、飲んでいる薬
  6. かかりつけの病院の名前
  7. 病院まで何分くらいで行けるか

症状が急ぎかどうかを、自分で決める必要はありません。見たままを伝えて、来院するか、どうすればよいかは獣医師の指示に従いましょう。

持っていくもの

持ち物ひとこと
犬(キャリーかリード)落ち着ける入れ物で。大きい犬はリードとタオル
飲んでいる薬・その包み名前がわかるように
食べたかもしれない物の包装中身がわかるもの
様子を撮った写真や動画病院で再現できない様子を見てもらえる
ワクチンや予防の記録写真をスマホに入れておくと楽
ペット保険の保険証使えるかは病院で確かめる
財布・カード夜は高めになることを考えて
診察券(かかりつけ)かかりつけの名前と連絡先がわかる

夜の移動手段も決めておく

夜は電車やバスが少なく、ペットを乗せられるタクシーかどうかも会社によって違います。車がない家は、

  • 夜に呼べるタクシー会社の電話番号
  • ペットを乗せられるか(キャリーに入れれば乗れるか)の決まり

を昼のうちに確かめておきます。タクシーの扱いは会社ごとに違うので、それぞれの会社に問い合わせてください。

場面別:こんな夜はどこに電話する?

よくある3つの場面で、動く順番を整理します。どの場面でも、症状が急ぎかどうかを決めるのは獣医師です。迷ったら電話して聞きましょう。

場面1:平日の19時半、帰宅したら様子がいつもと違う

  • まず、かかりつけに電話します。19時台なら、まだ受付に間に合う病院があります(データでは、19時の時点でまだ診療時間内の病院は約8割)
  • かかりつけが終わっていたら、夜遅くまで開いている近くの病院に電話します
  • どちらも難しければ、夜間救急に電話して、来院してよいか、何時ごろ着けばよいかを聞きます

場面2:日曜の夕方、かかりつけが休み

  • 日曜に休む病院は26.0%で、曜日の中でいちばん多い休みです。かかりつけが日曜休みの家は、この場面に出会いやすいと考えておきましょう
  • 日曜も診療している病院(データでは74.0%の病院が日曜に診療)に、早めに電話します。日曜は午前だけ、という病院もあるので、時間を必ず確かめます
  • 夕方以降になったら、夜間救急の開く時間(20時ごろからが多い)と、それまでの過ごし方を電話で相談します

場面3:深夜2時、目が覚めたら犬が苦しそう

  • 深夜に開いているのは、夜間救急か24時間の病院です。24時間の病院は、データでは1.6%とわずかです
  • 夜間救急は、朝5時・6時など終わる時刻が決まっています。終わる時刻が近いと受けられないこともあるので、電話で確かめます
  • 家族がいれば、ひとりが電話、ひとりが移動の準備(キャリー、車、タクシー)と分けると早く動けます

祝日・年末年始・お盆は「いつもの時間」が通じない

犬ふぁんのデータは、ふだんの曜日ごとの診療時間です。祝日や年末年始、お盆の特別な休みは入っていません。

  • 祝日は「日曜と同じ扱い」で休む病院があります
  • 年末年始やお盆は、かかりつけが長く休むことがあります
  • 夜間救急も、年末年始は時間を変えることがあります

長い休みの前には、かかりつけに休みの日程と、その間に困ったときの連絡先を聞いておきましょう。病院の入口や受付に、休みの案内が貼られることも多いので、通院のついでに見ておくと安心です。

夜に調べるときのことばのコツ

夜に慌てて検索すると、条件に合わない病院ばかり出てきて時間がかかります。調べることばを少し変えるだけで、探しやすくなります。

調べたいこと調べることばの例
夜だけ開く救急の病院「(地域名) 夜間救急 動物病院」
夜遅くまで開いている病院「(地域名) 動物病院 21時」「(地域名) 動物病院 夜間診療」
24時間の病院「(地域名) 動物病院 24時間」
獣医師会の案内「(都道府県名・市名) 獣医師会 夜間」

「24時間」とうたっていても、「24時間受付(電話)」で、診療は予約のみ、という意味のこともあります。夜に向かう前には、検索結果の情報ではなく、病院に電話で確かめるのが確実です。地図アプリの営業時間も、祝日や臨時の休みが反映されていないことがあります。

元気なうちにやっておく準備チェックリスト

夜に困らないための準備は、ほとんどが「昼にできること」です。

  • かかりつけに、夜や休診日に困ったときの案内を聞いた
  • 夜まで開いている病院を1〜2か所、夜間救急を1か所、調べた
  • それぞれの「開いている曜日と時間」「受付の締め切り」「電話番号」をスマホの連絡先に入れた
  • 家から病院までの道と、かかる時間を確かめた
  • 夜の移動手段(車、タクシー会社)を決めた
  • 犬の体重、持病、飲んでいる薬をメモにまとめた
  • ワクチンや予防の記録を写真に撮った
  • ペット保険に入っているなら、保険証の場所と、夜間の電話相談があるかを確かめた
  • 家族にも、病院の名前と電話番号を伝えた

旅行や帰省の前にも

旅行先や帰省先では、かかりつけも、近所の病院もありません。宿を決めたら、泊まる場所の近くの動物病院と、その地域の夜間救急も調べておくと安心です。旅先では土地勘がなく、夜の道も暗いので、宿から病院までの距離と、タクシーを呼べるかもあわせて確かめておきます。宿のフロントが閉まる時間も、夜に出入りするときには大事です。犬と泊まれる宿の中には、近くの動物病院を案内してくれるところもあります。

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連れて行くときの持ちものと運び方

  • キャリーバッグ、またはリードと首輪・胴輪
  • 吐いたものや便の写真(スマホで撮っておく)
  • 飲み込んだものの現物やパッケージ
  • 飲んでいる薬、ワクチンの証明書、診察券
  • タオル(汚れたとき・体を包むとき用)
  • 支払いの準備(夜間は昼より費用が高くなることが多い)

ぐったりしている子や、強くぶつけた子は、タオルやバスタオルで包んで、できるだけ平らなまま運びます。車で行くときは、運転する人とは別の人が付き添えると安心です。

郊外や地方に住んでいる場合

近くに夜間救急の病院がない地域もあります。その場合は、かかりつけの病院が時間外にどこまで対応しているか、隣の市や県の夜間救急の病院までどのくらいかかるかを、元気なうちに確かめておきましょう。車で1時間かかる場合は、電話で相談しながら向かうことになるので、運転する人と付き添う人の2人で行けるようにしておくと安心です。

よくある質問

Q夜間救急に、電話しないで直接行ってもいいですか?
A

多くの夜間救急は、来院前の電話を求めています。東京都獣医師会も「必ず来院前に電話で連絡」と案内しています。電話をしておくと受け入れの準備ができ、混んでいるときは別の病院を案内してもらえることもあります。

Q夜間救急で、ワクチンや爪切りもお願いできますか?
A

できないと考えてください。夜間救急は急ぎの診療のための病院で、予防注射など急がない診療は受けないと案内しているところがあります。昼のかかりつけで受けましょう。

Q夜間の料金はどのくらいですか?
A

病院によって違います。日本獣医師会の調査(回答1,096件)では、深夜の時間外料金の中央値は6,250円でした。これは上乗せの分で、診察や検査、薬の料金は別です。電話のときに目安を聞いておきましょう。

Q夜中に様子がおかしいけれど、朝まで待っていいか迷います。
A

待ってよいかどうかは、この記事では判断できません。迷ったら動物病院(夜間救急やかかりつけの時間外の窓口)に電話して、様子を伝えて指示を聞いてください。

Q近くに夜間救急がありません。
A

夜まで開いている病院、かかりつけの時間外の対応、少し遠くの夜間救急の順に候補を探しておきます。地域の獣医師会のページに案内がないかも確かめてください。

Q「24時間診療」と書いてある病院なら、いつでも行けますか?
A

電話の受付は24時間でも、深夜は急患のみ、予約制、などの決まりがあることがあります。向かう前に必ず電話で確かめてください。

参考にした情報

  • 公益社団法人 東京都獣医師会「夜間の診療について」 https://tvma.or.jp/owner/night/
  • 公益社団法人 東京都獣医師会「夜間診療活動及びマネジメント事業」 https://tvma.or.jp/about/outline/yakan/
  • 公益社団法人 日本獣医師会「家庭飼育動物(犬・猫)の診療料金実態調査 調査結果」(令和5年9月) https://jvma-vet.jp/clinic/ryokin_pdf/r5.pdf
  • 山形県 消費生活相談の事例「動物病院の診療料金」 https://www.pref.yamagata.jp/documents/1875/doubutu.pdf
  • 犬ふぁん 施設データの集計(動物病院の診療時間・定休日。2026年10月10日集計)

(公式ページはいずれも2026年10月に確認)

夜の病院の電話番号、いまのうちにスマホに入れてワン!

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