2-1お金を払って引き受けてもらう施設を考えるとき
高齢の犬を最後まで世話してくれる施設(老犬ホームなど)もあります。お金をもらって動物を引き受け、飼う仕事は、動物取扱業の「譲受飼養業」として登録が必要です(環境省)。考えるときは、登録番号を確かめ、見学をし、費用と、どんな世話をしてもらえるかを書面で確かめましょう。
犬を飼い続けるのがむずかしくなるのは、だれにでも起こりうることです。まずは理由に合う先に相談を。しばらくの間なら預けて乗り切れることもあります。新しい飼い主の探し方と相手の見極め方、自治体に相談するときに知っておきたい引取りのしくみまで、順番にまとめました。
まず結論
犬を飼い続けるのがむずかしくなるのは、病気、介護、引っ越し、仕事、家族の事情など、だれにでも起こりうることです。こんなときに知っておいてほしいのは、次のことです。
いますぐするのは、「なぜ飼えなくなりそうか」と「いつまでか(ずっと・しばらく)」を書き出して、下の表の相談先に1つ電話することです。
6つのうち1つめ
「飼えない」の中身によって、できることは変わります。
まず相談するところ家族・友人、ペットホテル、ペットシッター
考えられること期間を決めて預ける
まず相談するところ不動産会社・管理会社
考えられることペット可の住まいを探す。探す間だけ預ける
まず相談するところ家族、ペットシッター(散歩だけも)、犬の幼稚園
考えられること世話の一部を頼む
まず相談するところかかりつけの動物病院
考えられること介護のしかたや、使えるサービスを聞く
まず相談するところしつけ教室・トレーナー、動物病院
考えられることしつけで変わることがある。体の具合が関係していないかも相談
まず相談するところ医療機関(人)、動物病院(犬)
考えられること住まいの分け方や、新しい飼い主探しを考える
まず相談するところかかりつけの動物病院、家族
考えられることかかる費用の見通しを聞き、ほかの方法がないか相談
広島市は、かむ・吠えるといった困った行動は、しつけで変わることも多いとして、しつけ教室や専門家への相談をすすめています。高齢や病気の犬についても、動物病院に相談すると、知らなかった介護の方法やサービスが見つかることがあると案内しています。神戸市も、引き取りを求める前に、動物病院や訓練士などの専門家に相談するよう案内しています。
吠えで近所から苦情が来ているときは、犬の吠え声で苦情が来たとき、人をかんでしまったときは飼い犬が人をかんだらにまとめています。
6つのうち2つめ
入院や出張、引っ越しの準備の間など、終わりが見えているなら、手放さずに済むことがあります。
急ぎで探すときの当たり方は犬の預け先がないときに、仕事と両立するための組み合わせ方は共働きで犬を飼うにはにまとめています。
東京都の44か所
いる場所の近くでも探せます。
一覧から探す →高齢の犬を最後まで世話してくれる施設(老犬ホームなど)もあります。お金をもらって動物を引き受け、飼う仕事は、動物取扱業の「譲受飼養業」として登録が必要です(環境省)。考えるときは、登録番号を確かめ、見学をし、費用と、どんな世話をしてもらえるかを書面で確かめましょう。
6つのうち3つめ
どうしても飼い続けられないときは、新しい飼い主を探します。愛知県・千葉県・新潟県・名古屋市など多くの自治体が、まず飼い主自身で新しい飼い主を探すよう案内しています。神戸市も、知人や里親募集サイトで探すことを、引き取りの前にしてほしいこととしてあげています。
香川県の「新しい飼い主探しのあれこれ」は、募集のチラシに次のことを書くとよいとしています。
性格(人なつこい、ほかの犬が苦手、留守番は何時間できる など)も、正直に書いておくと、合う人が見つかりやすくなります。
同じ香川県の資料は、新しい飼い主候補を見極めるポイントとして、次のことをあげています。
聞き方の例ペット可の住まいですか。引っ越しや転勤の予定は?
聞き方の例ご家族は賛成ですか。動物アレルギーの人はいますか?
聞き方の例犬も人も年をとります。10年先のことも考えていますか?
聞き方の例吠えたとき、散歩のときの心配はありませんか?
聞き方の例留守の時間は?散歩の時間はとれますか?
聞き方の例ワクチンや治療費のことも考えていますか?
一度会っただけで決めず、犬と会ってもらう、家を見せてもらうなど、何度かやりとりをすると安心です。相手のことがよくわからないまま渡すのはやめましょう。
6つのうち4つめ
自分で探しても見つからないときは、住んでいる地域の保健所や動物愛護センターに相談します(政令指定都市や中核市などは、市が窓口のことがあります)。
動物愛護管理法は、自治体は飼い主から犬の引き取りを求められたら引き取らなければならない、としたうえで、「最後まで飼う」という考えに照らして理由がない場合は断れる、としています。環境省の規則で決まっている「断れる場合」は、たとえば次のとおりです。
神戸市は、一度引き取った動物は返せないこと、命が終わる(殺処分される)こともあることを案内しています。新潟県も、引き取った犬・ねこは殺処分になる可能性があるとして、相談の前に家族でよく話し合うよう呼びかけています。愛知県動物愛護センターも、新しい飼い主に譲ることを前提にした引き取りはしていないとしています。
だからこそ、自治体への相談は「引き取ってもらうため」だけでなく、「ほかにできることがないか聞くため」に使ってください。電話をすると、地域で使えるしくみや、新しい飼い主探しの方法を教えてもらえることがあります。
6つのうち5つめしてはいけないこと
公園や山、家に置いていく、放してしまう。追いつめられているときほど、頭をよぎることがあるかもしれません。でも、犬は自分で生きていくことができません。
動物愛護管理法では、犬などの愛護動物を捨てた人は、1年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金になります。中央区も「動物を遺棄することは犯罪です」とはっきり書いています。
どうしていいかわからないときは、それを言葉にして、保健所・動物愛護センターや、かかりつけの動物病院に電話してください。相談することは、責められることではありません。
6つのうち6つめ落ち着いたら
いまは何とか飼い続けられることになった人も、同じことがまた起きたときのために、次のことをしておくと安心です。
預け先の決め方は、犬の預け先がないときの「次に困らないために」にまとめています。
ほかにも犬のことでこまったときは、こちらにまとめています。
i-n-u.fun/komatta迷ったときに
まず電話で相談してください。連れて行く前に相談が必要な自治体が多く、法律で、新しい飼い主を探していない、年をとった・病気になったという理由などのときは、引き取りを断れることになっています。相談すると、ほかにできることを教えてもらえることもあります。
手数料がかかる自治体があります。神戸市は生後91日以上の犬1頭2,000円、滋賀県は生後90日を超える犬1頭2,100円です。住んでいる自治体の案内で確かめてください。
まずかかりつけの動物病院に相談し、介護のしかたや使えるサービスを聞いてみましょう。散歩だけをシッターに頼む、日中だけ預けるなど、世話の一部を人に頼む方法もあります。お金を払って引き受けてもらう施設を考えるなら、動物取扱業の登録を確かめてください。
まず不動産会社に、ペット可の住まいを探せないか相談しましょう。引っ越しまでの間や、住まいを探す間だけなら、家族やペットホテルに預ける方法もあります。それでもむずかしいときは、新しい飼い主を探します。
マイクロチップが入っている犬なら、登録証明書を渡し、新しい飼い主が30日以内に変更登録をします。市区町村の犬の登録の届け出も必要です。約束ごと(最後まで飼う、飼えなくなったら連絡する など)は書面にしておくと安心です。
飼えなくなるのは、だれにでも起こりうることです。ひとりで決めずに、家族や、かかりつけの動物病院、自治体の動物愛護センターに話してみてください。いちばん大事なのは、犬が次も安心して暮らせる道を探すことです。
NEXT ACTION
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