2-1乗る前
- 散歩をして、トイレをすませておく
- 乗る直前にたっぷり食べさせない。何時間前がよいかは犬によって違うので、かかりつけの動物病院に聞いておく
- 飼い主がそわそわしない。いつもどおりの声かけで乗せる
犬の車酔いは、長いドライブをいったん止めて、エンジンをかけない車から数週間かけて慣らし直すのが基本です。乗る前の食事、ケースの固定、においと温度、運転のしかたで酔いの原因も減らします。旅行や帰省までの日数別の段取りと、動物病院に相談したいときの目安をまとめました。
まず結論
犬が車でよだれを垂らす、吐く、乗る前から震える。そんなときは、慣らせば乗れるようになる犬も多いですが、数日では変わりません。数週間かけて、つらい経験をさせずに少しずつが基本です。
今日からすること:今日の運転で犬を乗せるのはやめて、止まった車に1〜2分乗せておやつをあげて降りる、を1回だけやってみましょう。旅行や帰省の予定があるなら、日にちを数えて、下の「予定までの日数別の段取り」を見てください。
つらそうな様子が続くとき、吐くことが多いときは、練習を急がずに動物病院に相談してください。この記事は慣らし方をまとめたもので、体のことの判断はしていません。
6つのうち1つめ
酔いはじめのサインに早く気づければ、その日の練習を早めに切り上げられます。次のような様子が見えたら、練習は「1つ前の段階」に戻すサインです。
最後の2つは、もう「車=つらい」と覚えはじめているサインです。この場合は、走る練習より先に、エンジンをかけない段階を長めにとります。
6つのうち2つめ酔いの原因を減らす
JAFは、乗り物酔いの原因を「身体的要因」「外的(物理的)要因」「心理的要因」の3つに分けて説明しています。人の乗り物酔いの説明ですが、JAFは犬などのペットも乗り物に酔うことがあるとして、移動中はこまめに様子を見るよう呼びかけています。3つに分けると、何を変えればよいかが見えやすくなります。
人の場合の例(JAFの説明より)疲れ、睡眠不足、空腹、満腹、無理な姿勢
犬のために変えられること乗る前の食事の時間、ケースの中で楽な姿勢がとれる大きさ
人の場合の例(JAFの説明より)カーブや揺れの大きな道を走る
犬のために変えられること換気、まっすぐで平らな道、ゆっくりした運転
人の場合の例(JAFの説明より)酔いやすいという思い込み、乗り物に乗る不安
犬のために変えられること短く楽しい練習、乗るたびにごほうび
環境省の「家庭動物等の飼養及び保管に関する基準」も、動物を運ぶときは、なるべく短い時間ですむ方法を選んで必要に応じて休憩をとること、安全で逃げ出さない容器を使うこと、温度・湿度・換気に気をつけることを求めています。
JAFは、人の場合、一般に横揺れより縦揺れのほうが酔いやすいといわれるとも説明しています。犬の練習でも、でこぼこの少ない平らな道を選ぶと体への負担を減らせます。
6つのうち3つめ慣らし方
すでに酔ったことがある犬のための、ゆっくりめのプランです。車に乗った経験が少ない子の基本の慣らし方は、はじめての犬連れドライブの5段階の練習にまとめています。こちらは、その1段階ずつを長めにとるやり方です。
練習することエンジンをかけずに乗せ、ケースの中でおやつ。数分で降りる
進む・戻るの目安車に自分から近づけたら次へ。よだれが出たら乗る時間を短く
練習することエンジンをかけて数分。慣れたら駐車場の中や家の前を少し動く
進む・戻るの目安エンジン音で落ち着かなければ1週目に戻る
練習すること5〜10分の近所。行き先は公園など犬の好きな場所
進む・戻るの目安降りたときに元気なら次へ。酔ったら距離を半分に
練習すること15〜30分。途中で一度止まって外の空気を吸わせる
進む・戻るの目安落ち着いて乗れた時間を少しずつのばす
家のケースで落ち着けない子が、揺れる車の中で落ち着くのは難しいことです。扉を開けたケースをリビングに置き、中でおやつやごはんを食べる、自分から入ったらほめる、をくり返してから車に移ります。慣らし方の細かい手順はキャリーに慣らす方法にあります。いつもの毛布やタオルを中に敷くと、においで安心しやすくなります。
練習の途中で酔っているサインが出たら、その日はそこで終わりにします。次は、うまくいった1つ前の段階から。戻ることは失敗ではありません。「つらい思いをせずに終わる」回を重ねることが、いちばんの近道です。
練習の間は、行き先を公園やドッグラン、好きな人の家などにします。公営のドッグランは登録が要るところが多いので(規約がわかる207か所のうち75.8%が登録制・会員制)、練習の行き先にするなら、登録を先にすませておくと着いてから入れないということを防げます。片道5〜10分で行ける近くの公園やドッグランを探しておきましょう。
6つのうち4つめ
旅行や帰省の日が決まっているなら、残りの日数で動き方を変えます。
すること4週間の練習プランを最初から。家のケース練習もあわせて
すること1〜2週目を短めにして、近所5〜10分まで進める。動物病院に一度相談しておく
すること練習で距離をのばすのはやめる。動物病院に相談し、移動時間を短くできないか(行き先・日程・ほかの移動手段)を見直す
すること練習で落ち着いていられた時間ごとに休憩。帰りも同じ段取りで
旅行の直前に慌てて長い距離を練習すると、つらい経験が増えてしまいます。間に合わないときは、行き先を近くにする、日にちをずらす、ペットホテルに預けるなど、犬に無理をさせない選び方も考えてください。
ドッグランのあるSA・PAは高速道路のSA・PAのドッグランで探せます。ケースの固定、夏の車内温度、持ち物など、ドライブ全体の準備ははじめての犬連れドライブにまとめています。
6つのうち5つめ
6つのうち6つめ
練習のたびに短くメモしておくと、どこでつまずいているかがわかります。動物病院やしつけ教室に相談するときにも、そのまま見せられます。
ほかにも、迷子や急な預け先など、こまったときに最初にすることを場面ごとにまとめています。
i-n-u.fun/komatta迷ったときに
短い練習をくり返して、落ち着いて乗れるようになる犬は多いです。ただ、どこまで慣れるかは犬によって違います。毎回つらそうなときは、練習を急がず動物病院に相談してください。
使うかどうかは、体重や体調を見て獣医師が決めることです。人の酔い止めを自己判断で使わず、かかりつけの動物病院に相談してください。旅行の予定があるなら、早めに相談しておくと安心です。
乗る直前にたっぷり食べさせるのは避けましょう。何時間前がよいかは犬の体質や年齢で違うので、かかりつけの動物病院で聞いておきます。
1週間で長い距離まで慣らすのは難しく、急ぐとかえって車が苦手になります。距離をのばす練習はせず、動物病院に相談したうえで、休憩を多めにとる、行き先や移動手段を見直す、などで負担を減らしてください。
しからずに片付け、その日の練習は終わりにします。次は、うまくいった1つ前の段階からやり直します。吐くことが続くときは、動物病院に相談してください。
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