まず結論:箱根の乗り物は「ケースに全身」が基本。10kgを超える犬は車で回る
箱根は、温泉・湖・山の景色がそろい、犬と泊まれる宿も多い旅行先です。一方で、登山電車、ケーブルカー、ロープウェイ、船、バスと乗り物が多く、その多くは「犬はケースに全身を入れる」のがルールです。
先に押さえておきたいことをまとめます。
- 登山電車・バス・ロープウェイ・海賊船は、ケースやケージに全身を入れて乗る。登山電車のケースは三辺の合計120cm以内、犬を含めて10kg以内
- ロープウェイは抱っこ不可。頭まで隠れるケージか、ふたが閉まるキャリーが必要(各駅で1回300円の貸し出しあり)
- 芦ノ湖の箱根遊船は、体重30kg以下の犬が乗れる。乗り降りはキャリーかバギーに入れ、3階・4階のデッキではリードを付けて歩ける
- 箱根強羅公園はリードを付ければ犬と入園できる(屋内施設などは不可)
- 犬ふぁんのデータでは、箱根町の犬と泊まれる宿は温泉のある宿が41.9%と全国(16.4%)より多く、料金の真ん中は1人15,400円と全国(8,900円)より高め
この記事では、公式サイトで犬の同伴ルールを確かめられた場所だけを使って、1泊2日のモデルコースを組みました。ルールは変わることがあるので、出かける前にそれぞれの公式ページも確認してください。
先に知っておきたい:箱根の乗り物と犬のルール
乗り物ごとのルール
2026年10月に公式サイトで確かめた内容です。
| 乗り物 | 犬のルール(要点) |
|---|---|
| 箱根登山電車 | 小型犬などは全身が入る専用ケースに入れる。ケースは三辺の最大の和が120cm以内、犬を含めて10kg以内 |
| 箱根登山バス | ペット専用ケースに全身が入っていれば乗れる。体の一部を出していると乗れない。ペットカートはキャリー部分を外し、フレームを折りたたむ |
| 箱根ロープウェイ | 抱っこでは乗れない。頭まで隠れるケージか、ふたが閉まるキャリーで乗る。各駅で有料のケージ貸し出し(1回300円) |
| 箱根海賊船 | 乗船できる。港内・船内・デッキでは、全身が入るペットケージなどを使う |
| 箱根遊船(芦ノ湖の遊覧船) | 体重30kg以下の犬が乗れる。乗船券1匹300円(毎月11日は無料)。乗り降りはキャリーやバギーに入れる。3階・4階デッキはリードを付けて歩ける |
電車で箱根まで行く場合
JR東日本は、犬や猫などの小動物を、タテ・ヨコ・高さの合計120cm以内のケースに入れ、ケースと動物を合わせて10kg以内なら、手回り品きっぷ(1個290円)で持ち込めると案内しています。抱っこやリードだけ、スリングやカートから顔が出ている状態では乗れません。新幹線も同じルールです。箱根へ向かう私鉄(小田急線など)を使う場合は、その会社のルールも事前に確かめてください。
10kgを超える犬は車が現実的
ケースに入れて持ち運べない大きさの犬は、電車・バス・ロープウェイ・海賊船を使うのが難しくなります。中型犬・大型犬と一緒なら、車で回る計画を立てましょう。箱根は観光シーズンや週末に道路が混むことが多いので、時間に余裕をもってください。宿を選ぶときも、駐車場があるかを確かめておきます。
犬ふぁんのデータで見る、箱根の犬と泊まれる宿
箱根町の宿の傾向(楽天トラベル掲載分)
犬ふぁんでは、楽天トラベルに載っている犬と泊まれる宿の公開情報を集計しています。箱根町の宿は31軒でした。楽天トラベルに載っている宿だけの数で、箱根のすべての宿ではありません。料金は楽天トラベルの「最安料金」(1人あたり)で、時期やプランで変わります。
| 項目 | 箱根町 | 全国 |
|---|---|---|
| 温泉がある宿 | 41.9%(n=31) | 16.4%(n=2,500) |
| ドッグランがある宿 | 3.2%(n=31) | 9.4%(n=2,500) |
| 最安料金の真ん中(1人) | 15,400円(n=30) | 8,900円(n=1,995) |
この数字をもとに、近くで探す
箱根は「温泉の宿が多く、ドッグランの付いた宿は少ない」エリアです。犬を思いきり走らせたいなら、宿のドッグランに期待するより、昼間の過ごし方で考えたほうがよさそうです。
料金の幅
箱根町の宿30軒の最安料金を分けると、次のようになりました。
- 8,000円未満23.3%7軒
- 8,000〜12,000円23.3%7軒
- 12,000〜16,000円10.0%3軒
- 16,000〜20,000円3.3%1軒
- 20,000〜30,000円20.0%6軒
- 30,000円以上20.0%6軒
1万円前後までの宿と、2万円以上の宿に分かれていて、その間が少ない形でした。一番安い宿は4,800円、一番高い宿は60,500円と幅があります。宿の種類はホテル15軒、ペンション11軒、旅館5軒です。
犬の宿泊料金は宿によって違います。全国の宿の注意事項から拾えた分では、1頭1泊の真ん中は小型犬2,000円(n=28)、中型犬2,500円(n=26)、大型犬3,300円(n=30)でした。箱根の宿で、犬の大きさや頭数の条件を書いている宿は少なく、注意事項にワクチン証明について書いていたのは2軒、大型犬について書いていたのは1軒でした。書いていないから大丈夫、ではないので、予約の前に宿に確かめてください。
どの駅の近くに多い?
宿の最寄り駅で多かったのは、強羅(12軒)、箱根湯本(7軒)、小田原(6軒)、小涌谷(3軒)でした。強羅周辺に泊まると、このあと紹介するモデルコースの強羅公園やケーブルカーに近く、動きやすくなります。
箱根で宿を選ぶときに確かめること
データから、箱根の宿は温泉が多く、ドッグランが少なく、料金の幅が大きいことがわかりました。そのうえで、予約の前に宿に確かめたいのは次の点です。
| 確かめること | 理由 |
|---|---|
| 泊まれる犬の大きさ・頭数 | 小型犬だけの宿もある。注意事項に書いていない宿も多い |
| 犬の宿泊料金(1頭あたり) | 宿によって違う。大きさで料金が変わることも |
| 犬と一緒に行ける場所 | 客室だけか、食事の場所やロビーも一緒に行けるか |
| 犬と入れるお風呂があるか | 人用の温泉には犬は入れないのがふつう。貸切風呂の条件を確かめる |
| 駐車場 | 大きな犬と車で回るなら必須。台数と場所 |
| 必要な証明書 | 狂犬病予防注射・混合ワクチンの証明を求める宿がある |
| 最寄り駅からの行き方 | 電車で行くなら、送迎があるか、駅から歩けるか |
強羅や箱根湯本の近くは宿が多く、乗り物にも乗りやすい場所です。電車で行くなら、駅から近い宿を選ぶと、ケースを持って歩く時間を短くできます。
1日目:箱根湯本から強羅へ。公園を散歩して宿へ
午前:箱根湯本に着く
車の場合は、箱根湯本から国道を上って強羅方面へ向かいます。電車の場合は、箱根湯本から箱根登山電車で強羅へ。電車の中ではケースから出さないのがルールです。山を登る電車なので、揺れに備えてケースはしっかり持ちましょう。
昼:ごはんは「犬の入店ルール」を確かめて
箱根には、テラス席なら犬と一緒に食事ができるお店や、決まったエリアなら同席できるお店があります。ただ、店内・テラス・ケージの要否などのルールはお店ごとに違い、季節や混み具合で変わることもあります。行きたいお店があれば、事前に電話や公式ページで確かめておきましょう。テイクアウトを買って、犬と過ごせる屋外で食べるのも1つの方法です。
午後:箱根強羅公園を散歩
強羅駅の近くにある箱根強羅公園は、公式のよくある質問で「リードをつけていれば入園可能」と案内しています。季節の花を見ながら、犬と一緒に歩けるのがうれしいところです。
ただし、屋内施設と白雲洞茶苑の敷地には犬は入れません。体験工房など建物の中を使いたいときは、家族で交代するなど工夫が必要です。
夕方:宿にチェックイン
箱根には、客室で犬と過ごせる宿、犬と入れる貸切風呂がある宿など、いろいろなタイプがあります。泊まれる犬の大きさや頭数、館内で一緒に行ける場所は宿によって違うので、予約の前に条件を確かめておきましょう。温泉のある宿が多いエリアなので、「人は温泉、犬とは部屋でゆっくり」という過ごし方が組みやすいです。
2日目:芦ノ湖で船と水族館を楽しむ
午前:芦ノ湖へ
強羅から芦ノ湖へは、車のほか、ケーブルカー(強羅〜早雲山)とロープウェイを乗り継ぐ方法もあります。ケーブルカーもケースに入れて乗るつもりで準備し、細かな条件は公式サイトで確かめてください。ロープウェイは抱っこでは乗れないので、頭まで隠れるケージかふたが閉まるキャリーを用意しましょう。忘れたときは、各駅で有料のケージを借りられます(1回300円)。
船で湖の上へ
芦ノ湖には「箱根海賊船」と「箱根遊船」があり、犬のルールが違います。
- 箱根海賊船:港内・船内・デッキでは、全身が入るペットケージなどに入れて乗ります
- 箱根遊船:犬(体重30kg以下)だけが乗れ、乗船券(1匹300円、毎月11日は無料)が必要です。乗り降りのときはキャリーやバギー(頭や顔が全部隠れるもの)に入れます。犬と乗れるのは屋外デッキで、客室に入れるのは「大茶会」だけ(3階の「茶BAR」はケージやバギーでも不可)、「SORAKAZE」は客室に入れません。3階・4階のデッキではリードを付けて歩けます。狂犬病と混合ワクチンの予防接種を受けていない犬は乗れません
犬と一緒にデッキで風を感じたいなら、箱根遊船のルールが合いやすいです。なお、箱根遊船の各港に隣接する建物内のレストランと売店エリアは、キャリーやバギーに入っていても犬は入れないと案内されています。
昼すぎ:箱根園水族館
芦ノ湖のほとりにある箱根園水族館は、犬と一緒に入館できます。ただし次のルールがあります。
- 水族館の敷地内では犬の顔を出せない。ふたやチャックの閉まるケージ・カート・バッグが必要
- 敷地内を歩かせない
- アザラシ広場には犬と一緒に入れない(動物どうしの感染症とストレスを防ぐため)
- 7kgまでの犬に限り、手持ちのクレートを貸し出し(数に限りあり。カートの貸し出しはなし)
ケースに入れて過ごせる子なら、雨の日の行き先としても使えます。
夕方:帰りへ
芦ノ湖から箱根湯本へは、車か登山バスで戻ります。バスもケースに全身を入れるのが条件です。帰りの道は夕方に混みやすいので、休憩をはさみながら帰りましょう。
大きな犬・ケースが苦手な犬のためのアレンジ
車で回るなら
ケースに入らない犬や、ケースが苦手な犬は、乗り物を使わずに車で回る計画にします。
- 1日目:車で強羅へ → 箱根強羅公園をリードで散歩 → 宿
- 2日目:車で芦ノ湖へ → 体重30kg以下なら箱根遊船のデッキへ(乗り降りはキャリーかバギーが必要) → 湖畔を散歩して帰る
箱根遊船は乗り降りのときにキャリーかバギーが必要なので、大きめの犬なら、犬が入れるバギーを用意できるかも考えておきましょう。
出発前にケースに慣らしておく
箱根の乗り物を使うなら、ケースの中で落ち着いていられるかがいちばん大事です。旅行の数週間前から、家でケースのふたを開けたまま置いておき、中でおやつをあげたり、短い時間ふたを閉めたりして、少しずつ慣らしましょう。近所への短いおでかけで、ケースに入って電車やバスに乗る練習をしておくと、当日の不安が減ります。ケースの重さも量っておくと、登山電車の「犬を含めて10kg以内」に収まるかがわかります。
宿で過ごす時間を長めに
乗り物の乗りかえが多いと、犬はケースの中で過ごす時間が長くなります。行きたい場所を絞り、宿でゆっくりする時間をとるほうが、犬にとっても負担が少なくなります。
標高の差と天気
箱根は場所によって標高が大きく違い、同じ日でも湯本と芦ノ湖のまわりでは気温が違うことがあります。体温調節のための服やタオル、雨具があると安心です。夏は日中の暑い時間の散歩を避け、水をこまめにあげましょう。
持ち物チェック
- 全身が入るケースやキャリー(登山電車は三辺の合計120cm以内・10kg以内)
- 頭まで隠れるカートやバギー(使う場合)
- 狂犬病予防注射と混合ワクチンの証明書(箱根遊船や宿で求められることがある)
- リード、水と器、うんち袋、タオル
- 雨具や体温調節できる服
よくある質問
Q大型犬でも箱根観光はできますか?
できますが、移動は車が中心になります。登山電車・バス・ロープウェイ・海賊船はケースに入れることが条件のため、大きな犬は乗るのが難しいです。箱根遊船は体重30kg以下の犬なら乗れます(乗り降りはキャリーかバギー)。屋外の公園の散歩を中心に計画しましょう。
Qロープウェイに犬を抱っこして乗れますか?
乗れません。頭まで隠れるケージか、ふたが閉まるキャリーが必要です。各駅で有料のケージ貸し出し(1回300円)があります。
Q箱根の犬と泊まれる宿は高いですか?
楽天トラベルに載っている箱根町の宿30軒では、1人あたりの最安料金の真ん中が15,400円で、全国(8,900円)より高めでした。ただし8,000円未満の宿も23.3%あり、幅があります。
Q雨の日はどうしますか?
箱根園水族館はケースに入れれば犬と入館できます。ほかは宿でゆっくり過ごす、ドライブにするなど、無理のない計画に切り替えましょう。
Q箱根強羅公園の建物の中に犬と入れますか?
公園は、屋内施設と白雲洞茶苑の敷地への犬の立ち入りを断っています。園内でリードを付けて散歩するのはできます。
参考にした情報
- 箱根ナビ(箱根登山電車・箱根ロープウェイ・箱根海賊船・箱根登山バス公式サイト)よくあるご質問:https://www.hakonenavi.jp/faq/
- 箱根ナビ 箱根登山バス「ベビーカーの取り扱い・ペットをお連れのお客さま・持込物について」:https://www.hakonenavi.jp/hakone-tozanbus/babycar/
- 箱根強羅公園 FAQ:https://www.hakonenavi.jp/gorapark/faq/
- 箱根遊船「ワンちゃんのご乗船について」:https://www.hakone-yuransen.jp/pet/index.html
- 箱根園水族館「ワンちゃん同伴で入館されるお客さまへ」:https://www.princehotels.co.jp/amuse/hakone-en/suizokukan/pdf/info_dog.pdf
- JR東日本「きっぷのあれこれ『手回り品』」:https://media.jreast.co.jp/articles/408
- 犬ふぁん 施設データの集計(犬と泊まれる宿・楽天トラベル掲載分、2026年10月10日時点)
(いずれも2026年10月に確認)
この記事に関係する施設を探す
いる場所の近くで探す