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ドッグランで必要なワクチン証明狂犬病の注射済票・混合ワクチンの証明書

規約まで確かめたドッグラン207か所では、狂犬病予防注射の証明を求めるところが80.2%、混合ワクチンの証明は22.7%、鑑札は35.3%でした。注射済票・注射済証・混合ワクチンの証明書の違い、「当年度」と「1年以内」の差、なくしたときの再交付、2027年3月からの注射時期の変更までまとめました。

犬ふぁん編集部公開 2026-10-11約22分で読めます

80.2%規約に必要な書類が書かれていたドッグラン207か所のうち、狂犬病予防注射の証明を求めるところ

まず結論:狂犬病の証明は5か所に4か所、混合ワクチンの証明は4〜5か所に1か所

犬ふぁんが公式ページで規約まで確かめたドッグランのうち、登録や入場に必要な書類が書かれていた207か所を集計しました。ワクチンにかかわる書類を求めている割合は、次のとおりです。

求められる証明
  1. 狂犬病予防注射の証明80.2%166か所
  2. 鑑札35.3%73か所
  3. 混合ワクチンの証明22.7%47か所
80.2%規約に必要な書類が書かれていたドッグラン207か所のうち、狂犬病予防注射の証明を求めるところ

わかったことを先にまとめます。

  • 狂犬病予防注射の証明は、5か所に4か所が求めています(207か所中80.2%)。ドッグランに行くなら、まず用意するのはこれです
  • 混合ワクチンの証明を求めるのは22.7%。数は多くありませんが、求めるところでは「何種以上」「1年以内」と条件が細かく決まっていることが多く、証明書を見せられないと入れません
  • 鑑札(犬の登録の札)も35.3%が求めています。ワクチンの証明とセットで持っていくものと考えておくと安心です
  • 狂犬病の証明として認めるものは、「当年度の注射済票」「1年以内の注射」「注射済証のコピーやスマホ画像でも可」など、ドッグランごとに書き方が違います

つまり、「ドッグランで必要なワクチン証明は?」への答えは、どこでも求められやすいのは狂犬病予防注射の証明(注射済票や注射済証)。混合ワクチンの証明は、求めるところでは必須で、種類と接種日に条件がある、です。

この記事では、3つの書類(注射済票・注射済証・混合ワクチンの証明書)の違い、それぞれをどこでもらうか、なくしたときの再交付、そして2027年3月から変わる狂犬病予防注射の時期のルールまで、順番にまとめます。

調べ方と、このデータでわかること・わからないこと

どんなデータか

犬ふぁんには、全国694か所のドッグランの情報が載っています(2026年10月10日時点の集計)。このうち223か所は、公式ページで利用規約まで確かめました。主に自治体や公園が運営する公営のドッグランです。

規約から「登録や入場に何が必要か」が読み取れたのが207か所でした。この記事の割合は、この207か所を母数(n)にしています。

気をつけてほしい3つの点

  1. 全国のドッグランを代表する数字ではありません。 規約まで確かめたのは公営のドッグランが中心です。民間のドッグランやドッグカフェ併設のランでは、混合ワクチンの証明を求める割合がもっと高い、あるいは低い可能性もありますが、このデータではわかりません
  2. 「規約に書いてあるか」を数えています。 規約に書いていなくても、受付で口頭で確かめられることはあります。逆に、書いてあっても実際には毎回は見せないところもあるはずです
  3. 規約は変わります。 登録のしかたや認める書類は、年度の切りかわりや制度の変更で見直されることがあります。行く前には、必ずそのドッグランの公式ページで最新の規約を確かめてください

都道府県ごとの「数」は比べない

規約を確かめたドッグランは、東京都の公園のものが多く入っています。集めた範囲の差が大きいので、「〇〇県のドッグランは証明が厳しい」といった比べ方はしません。

ドッグランで出てくる3つの書類の違い

ドッグランの規約には「注射済票」「注射済証」「接種証明書」と、似た言葉が出てきます。まずはこの3つを見分けられるようにしておきましょう。

書類出すところ形ドッグランで見られること
狂犬病予防注射済票市区町村小さな金属などの札(毎年度、色や形が変わる)「当年度のもの」かどうか
狂犬病予防注射済証注射をした獣医師(動物病院・集合注射の会場)紙の証明書注射を受けた日付
混合ワクチンの接種証明書注射をした動物病院紙の証明書やワクチン手帳ワクチンの種類(何種か)と接種日
鑑札市区町村小さな金属などの札(一生に1回)その犬が登録されているか

狂犬病予防注射済票(注射済票)

狂犬病予防法では、生後91日以上の犬の飼い主は、犬を市区町村に登録して鑑札をもらい、毎年1回、狂犬病の予防注射を受けさせることになっています。注射を受けたしるしとして市区町村から交付されるのが「注射済票」です。注射済票は鑑札と一緒に犬に着けておくことが決まっています(東京都保健医療局の案内より)。

注射済票は年度ごとに出されるので、「その年度の注射を受けたか」がひと目でわかります。ドッグランが「当年度の注射済票」を求めるのはこのためです。

狂犬病予防注射済証(注射済証)

動物病院で狂犬病の予防注射を受けると、獣医師から紙の「注射済証」を渡されます。東京都江戸川区の案内では、この注射済証を区の窓口に持って行き、注射済票(金属のプレート)の交付を受ける、という流れになっています。交付の手数料は1頭550円です(江戸川区の案内より)。

区が交付を任せている動物病院なら、病院でそのまま注射済票をもらえて、区の窓口に行かなくてよい場合もあります(同)。自分の住む市区町村ではどうなっているか、注射を受ける病院で聞いてみてください。

注射済証は「いつ注射したか」がはっきり書かれた紙なので、「1年以内の注射」を条件にするドッグランでは、注射済証のほうが確かめやすいこともあります。注射済票をもらったあとも、注射済証は捨てずに取っておくのがおすすめです。

混合ワクチンの接種証明書

混合ワクチンは、いくつかの感染症のワクチンを1本にまとめたものです。福岡市獣医師会の資料では、狂犬病ワクチンは法律で年1回の接種が決まっている一方、混合ワクチンには5種混合を基本に、6〜9種などいくつかの種類があり、どれが合うかは犬の年齢や環境で変わるので、かかりつけの獣医師とよく相談して、と案内しています。

混合ワクチンは狂犬病の予防注射とちがい、法律で決まった注射ではありません。そのため、市区町村の札のようなものはなく、証明になるのは動物病院が出す接種証明書です。病院によっては、ワクチンの記録を手帳にしてくれたり、ワクチンのシール(ラベル)を証明書に貼ってくれたりします。

鑑札

鑑札は、犬を市区町村に登録したときにもらう札で、ワクチンの証明ではありません。ただ、ドッグランでは「登録されている犬か」を確かめるために、ワクチンの証明と一緒に見せるよう求めるところがあります(207か所中35.3%)。マイクロチップを入れて情報を登録している犬は、鑑札の代わりにマイクロチップの登録証明書でよいとするドッグランもあります。

3つの数字の関係

狂犬病の証明(80.2%)、鑑札(35.3%)、混合ワクチンの証明(22.7%)は、それぞれ別に数えた割合です。足して100%になるものではなく、1つのドッグランが3つとも求めていることもあります。

数字の差から読み取れるのは、ワクチンについての考え方の違いです。狂犬病の予防注射は法律で決まっているので、ほとんどのドッグランが「法律を守っている犬」であることを確かめます。一方、混合ワクチンは法律で決まった注射ではないため、求めるかどうかはドッグランの判断になります。たくさんの犬が同じ場所で遊ぶので、利用する犬どうしの安心のために、上乗せで決めているドッグランがある、と考えるとわかりやすいでしょう。

鑑札は、犬が市区町村に登録されているかを確かめるためのものです。狂犬病の証明と一緒に求められることが多く、首輪に着けた鑑札と注射済票を受付で見せる、という形のところもあります。

犬ふぁんのデータで見る狂犬病の証明:「何を見せれば通るか」

207か所中166か所(80.2%)が、狂犬病予防注射の証明を求めていました。ただ、規約の書き方を読むと、「どの書類を、いつのものなら認めるか」はドッグランによって違います。公式ページで確かめた実例を、書き方ごとに分けました。

規約の書き方公式ページの例持って行くと安心なもの
当年度の注射済票東京都の海上公園のドッグラン(たつみの森など):WEB登録に本年度の注射済票の画像が必要今年度の注射済票(写真も)
1年以内の注射江戸川区の新左近川親水公園ドッグラン:1年以内に狂犬病予防接種を受けていること注射済証(日付がわかる紙)
注射済証か注射済票のどちらか国営昭和記念公園:注射済証または注射済票(プレート)どちらか一方、できれば両方
年度に幅を持たせる印西市の北総花の丘公園:当年度か前年度の注射済票、または2025年4月1日以降発行の注射済証注射済票と注射済証の両方
接種状況を窓口で確認四日市市の北勢中央公園:管理事務所で接種状況などを確かめて許可注射済票と注射済証の両方
受付なし・自己責任湯河原町の湯河原海辺公園:登録不要、狂犬病予防注射は飼い主の責任で注射済票を首輪に着けておく

(いずれも公式ページの規約を犬ふぁんが要約したもの)

「当年度」と「1年以内」は、同じではない

いちばん気をつけたいのが、この違いです。

  • 当年度:4月1日から翌年3月31日までの「年度」で見ます。注射済票は年度ごとに出るので、4月に年度が変わると、前の年度の注射済票は「当年度のもの」ではなくなります
  • 1年以内:注射を受けた日から数えます。たとえば5月10日に注射を受けたなら、翌年の5月9日ごろまでが「1年以内」です

「当年度」を求めるドッグランでは、4月になったとたんに手元の注射済票が使えなくなることがあります。春にドッグランへ行くなら、その年度の注射を先に済ませておくと手続きがスムーズです。

逆に「1年以内」を求めるドッグランでは、年度に関係なく、注射の日付が大事になります。注射済票だけでは日付がわからないことがあるので、注射済証もあわせて持って行きましょう。

「写し」でよいかもドッグランごと

規約を読むと、コピーやスマホの画像でよいとするところもあります。

  • 印西市の北総花の丘公園は、注射済証のコピーやスマホの画像でよいとしています
  • 千葉市の稲毛海浜公園 DOG PARK INAGEは、混合ワクチンと狂犬病ワクチンの証明書は写真でよいとしています
  • 京丹後市の丹後王国「食のみやこ」のドッグランは、鑑札と注射済票のコピーでよいとしています
  • 東京都の海上公園のドッグランは、WEB登録のときに注射済票の画像を送るしくみです

(いずれも公式ページより)

一方で、「提示」としか書いていないところも多く、原本を見せるよう言われることもあります。スマホに写真を入れておき、原本も持って行くのがいちばん確実です。

施設北総花の丘公園ドッグランドッグラン・千葉県印西市施設たつみの森ドッグラン営業・診療時間:6時から21時(夜間照明がないため利用には十分な注意が必要です。上記以外の時間帯は利用できません)ドッグラン・東京都江東区

猶予証明書は「認めるところ」と「認めないところ」がある

犬の体調などで、獣医師が狂犬病の予防注射を見合わせることがあります。江戸川区の案内では、病気や高齢などで注射が難しいと診断されたときは、獣医師が出した「注射を見合わせたことがわかる証明書」を窓口に見せるよう案内しています。いわゆる猶予証明書です。

ドッグランでの扱いは分かれています。

  • 東京都の海上公園のドッグランは、2023年(令和5年)5月から、猶予証明書での登録はできなくなったとしています
  • 滋賀県日野町の滋賀農業公園ブルーメの丘のドッグランは、シニア犬などは獣医師が出した猶予証明書でよいとしています

(いずれも公式ページより)

猶予証明書で入れるかどうかは、行く前に問い合わせるしかありません。注射を見合わせるかどうかは、ドッグランの都合ではなく、犬の体のことを第一に、かかりつけの動物病院と相談して決めてください。

施設滋賀農業公園ブルーメの丘 ドッグラン営業・診療時間:3〜11月 10:00〜17:00、12〜2月 10:00〜16:00ドッグラン・滋賀県蒲生郡日野町

犬ふぁんのデータで見る混合ワクチンの証明:条件は「種類」と「日付」

混合ワクチンの証明を求めるのは、207か所中47か所(22.7%)でした。狂犬病の証明より少ないものの、求めるところでは条件がはっきり書かれていることが多く、条件に合わない証明書では登録できません。

条件の書き方の実例

公式ページで確かめた例を、条件ごとに並べます。

  • 1年以内・3種以上:国営昭和記念公園(東京都立川市)は、接種日から1年以内の三種以上の混合ワクチンの証明書を求めています。埼玉県の川越公園のドッグランも、1年以内の3種以上のワクチン接種済票を持参するよう案内しています
  • 1年以内・コア3種以上:相模原公園ドッグラン(神奈川県)は、1年以内のコア3種以上の混合ワクチン接種証明書を求めています
  • 1年以内・5種以上:東京都江東区のHOT DOG PARK(有明)や、青梅市の東京ドギーズガーデンは、5種以上の混合ワクチンの証明を求めています
  • 5種:福岡県の春日公園ドッグランは、混合ワクチン(5種)の接種証明を求めています
  • 種類の指定なし・1年以内:千葉市の稲毛海浜公園 DOG PARK INAGEは、1年以内の混合ワクチン接種証明書を求めています

(いずれも公式ページより要約)

「3種以上」と「5種以上」では、必要な証明書が変わります。たとえば3種の混合ワクチンを打っている犬は、「3種以上」のドッグランには入れても、「5種以上」のドッグランには入れません。

施設国営昭和記念公園 ドッグラン営業・診療時間:公園の開園時間に準じます。公式ページでご確認くださいドッグラン・東京都立川市施設東京ドギーズガーデン営業・診療時間:営業日・営業時間は公式サイトの営業カレンダーをご確認ください(電話受付 9:00〜17:00)ドッグラン・東京都青梅市

証明書のどこを見ればいいか

東京都日野市の市営ドッグランの登録要領は、5種以上の混合ワクチンの接種証明書に「接種日」「実施機関」「接種項目(シールなど)」「犬の名前などの情報」が書かれていることを求めています。ほかのドッグランでも、受付で見られるのはだいたいこのあたりです。証明書を受け取ったら、ドッグランに出す前に次のところを見ておきましょう。

見るところ確かめること
ワクチンの種類「〇種」と書いてあるか。ワクチンのラベルだけのときは、病院に何種か聞いておく
接種日「1年以内」の条件に入っているか。次の接種日の目安もメモ
犬の名前登録する犬の名前になっているか(多頭飼いのときは特に)
病院名・獣医師名動物病院が出した証明書か

証明書に「何種か」が書かれていない、ラベルだけでは種類がわかりにくい、ということもあります。ドッグランの受付で迷わないように、わからなければ動物病院に聞いて、種類を書き添えてもらえるか相談してみてください。

「抗体価検査」の結果で代わりにできるところも

ワクチンを毎年打つのではなく、血液検査で「抗体(ウイルスへの備え)が十分あるか」を確かめる方法もあります。ドッグランによっては、混合ワクチンの接種証明の代わりに、この抗体価検査の結果でよいとしているところがあります。東京都日野市の市営ドッグランの登録要領では、5種以上の混合ワクチンの接種証明の代わりに、申請日からさかのぼって1年以内の抗体価検査の証明書でもよいとしています。ただし、ジステンパー・パルボウイルス感染症・アデノウイルス感染症の3つ(コアワクチン)について、十分な抗体があると確かめられたものに限る、としています。

抗体価検査を受けるかどうかは、獣医師と相談して決めることです。ドッグランで使いたいときは、検査結果の書類で登録できるか、先に問い合わせてください。

規約で探したい言葉

ドッグランの規約や利用案内は、長いことが多いものです。ワクチンの証明について知りたいときは、次の言葉を探すと早く見つかります。

  • 「提示」「持参」:受付で見せる必要があるか。「提示できない場合は利用できません」と書いてあれば、忘れると入れません
  • 「当年度」「本年度」:年度で見るか。4月の切りかわりに注意
  • 「1年以内」「さかのぼって1年」:注射の日付で見るか。注射済証を持って行く
  • 「〇種以上」「コア」:混合ワクチンの種類の条件
  • 「写し」「コピー」「画像」「写真可」:原本でなくてよいか
  • 「猶予」「見合わせ」:注射を見合わせている犬の扱い
  • 「抗体価」:ワクチンの代わりに検査結果でよいか
  • 「更新」「有効期限」:登録がいつまで使えるか

規約の中にこれらの言葉が見つからないときは、「書いていない=要らない」とは限りません。管理事務所や受付に電話で聞いておくと確実です。犬ふぁんの集計でも、規約に書いてあることだけを数えているので、実際の受付ではもっと多くのドッグランが証明を見せるよう求めている可能性があります。

2027年3月から、狂犬病予防注射の時期のルールが変わる

ドッグランの証明に直接かかわる制度の変更があります。狂犬病予防法施行規則が改正され、2027年(令和9年)3月2日から施行されます(2026年4月1日公布)。

何が変わるか

千葉市の案内によると、変わるのは次の2つです。

項目これまで2027年3月2日から
注射を受ける時期4月1日から6月30日までの間に受けさせる時期の決まりがなくなり、1年を通して受けられる
3月の注射でもらう注射済票3月2日〜31日に受けると、翌年度の注射済票注射を受けた時期と同じ年度の注射済票

千葉市の案内では、たとえば2027年3月2日〜31日に注射を受けた場合は、令和8年度の注射済票が交付される、と例を挙げています。

なお、「毎年1回、予防注射を受けさせる」という飼い主の決まりそのものは、この改正の内容には入っていません。

ドッグランの証明にどう影響しそうか

これまでは、3月に注射を受けると翌年度の注射済票がもらえたので、「4月から当年度の注射済票が要る」ドッグランにも、3月の注射でそのまま対応できました。

改正のあとは、3月に注射を受けると「その年度(3月末で終わる年度)」の注射済票になります。すると、「当年度の注射済票」を求めるドッグランでは、4月になった時点で前の年度の済票になってしまうことが考えられます。

一方で、「1年以内の注射」を求めるドッグランなら、注射の日付で見るので影響は小さいはずです。

改正をうけてドッグランが規約をどう変えるかは、まだわかりません。2027年の春にドッグランの登録や更新を考えているなら、次のことを先に確かめておきましょう。

  1. 行くドッグランは「当年度」か「1年以内」か
  2. 注射をいつ受けると、どの年度の注射済票になるか(住んでいる市区町村の案内)
  3. 注射済票と注射済証のどちらを見せればよいか

証明書のそろえ方・なくしたとき・当日の持ち方

はじめてそろえるときの順番

  1. 鑑札:犬を飼い始めたら市区町村で登録して、鑑札をもらう(生後91日以上の犬は、飼い始めてから30日以内。東京都保健医療局の案内より)
  2. 狂犬病の予防注射:動物病院か、市区町村の集合注射で受ける。動物病院なら注射済証をもらう
  3. 注射済票:注射済証を市区町村の窓口に持って行き、注射済票をもらう(病院で交付まで済むこともある)
  4. 混合ワクチンの証明書:行きたいドッグランが求めているなら、混合ワクチンの種類と接種日がわかる証明書を動物病院でもらう
  5. ドッグランの登録:規約を読み、書類の原本と写真をそろえて登録する

混合ワクチンと狂犬病の注射の間をどれくらいあけるか、子犬ならいつ何回打つか、といったことは、犬の年齢や体調で変わります。順番やスケジュールは、かかりつけの動物病院と相談してください。

なくしたとき・こわしたとき

注射済票や鑑札をなくしたり、こわしたりしたときは、市区町村で再交付を受けます。千葉市の案内では、手数料は鑑札が1件1,600円、注射済票が1件340円で、各区役所などの窓口で申請します。手数料や窓口は市区町村によって違うので、住んでいる市区町村の案内を見てください。

なくしたもの相談先千葉市の例
鑑札市区町村の窓口再交付手数料1,600円
注射済票市区町村の窓口再交付手数料340円
注射済証注射を受けた動物病院―
混合ワクチンの証明書接種した動物病院―

注射済証や混合ワクチンの証明書は、動物病院が出すものです。なくしたときは、まず接種した病院に、記録をもとにした証明書を出してもらえるか相談してみてください。対応や料金は病院によって違います。

引っ越したとき

引っ越して市区町村が変わると、鑑札は引っ越し先で新しいものに替わることがあります。ドッグランの登録に鑑札の番号を書いているときは、登録内容の変更が必要かどうかもあわせて確かめましょう。

当日の持ち方:原本・コピー・スマホ写真

ドッグランへ出かける日は、次の3つの形で持っておくと、どんな規約にもほぼ対応できます。

  1. 犬の首輪やハーネスに、鑑札と注射済票を着ける(法律で決まっていることでもあります)
  2. お散歩バッグに、注射済証と混合ワクチンの証明書の原本(クリアファイルに入れて折れないように)
  3. スマホに、すべての書類の写真(年度ごとにアルバムを分けると探しやすい)

国営昭和記念公園のように、毎回の利用で証明書を見せるか、先に登録カード(わんパス!)を作るかを選べるところもあります(公式ページより)。よく行くドッグランなら、登録しておくと毎回の提示が楽になります。

写真を撮るときのコツ

  • 日付・ワクチンの種類・犬の名前・病院名が、1枚で読めるように撮る
  • 注射済票は、年度の数字や番号が読めるように表と裏の両方を撮る
  • 多頭飼いなら、犬ごとにアルバムやファイル名を分ける
  • 新しい証明書をもらったら、古い写真と入れ替える(古いものを見せてしまわないように)

旅先のドッグランに行くとき

旅行先のドッグランや、宿のドッグランでも、ワクチンの証明を求められることがあります。宿でも、ワクチンの証明を見せるよう求められることがあります。旅行の前に、宿とドッグランの両方の決まりを確かめ、スマホの写真と原本をまとめて持って行きましょう。

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子犬・シニア犬の証明で迷いやすいこと

子犬:ワクチンの「途中」では入れないことが多い

子犬の混合ワクチンは、何回かに分けて打つことが多いものです。福岡市獣医師会の資料では、子犬のワクチンは何回かに分けて接種する必要があること、ワクチンを打ってから病気への抵抗力がつくまでに少なくとも2週間はかかり、その間は犬の集まるところに連れ出すのは控えたほうがいい、と案内しています。

ドッグランは、たくさんの犬が集まる場所です。また、狂犬病の予防注射は生後91日以上の犬が対象なので、それより前の子犬は狂犬病の証明そのものを用意できません。子犬のドッグランデビューの時期は、ワクチンの予定とあわせて、かかりつけの動物病院に相談してください。

シニア犬:注射を見合わせるときは先に問い合わせ

年をとって体調に心配があると、獣医師の判断で注射を見合わせることがあります。そのときに出る猶予証明書をドッグランが認めるかどうかは、上で見たとおり、ところによって違います。登録や更新の前に、猶予証明書で使えるか問い合わせておきましょう。

多頭飼い:犬ごとに日付がずれる

多頭飼いでは、犬ごとに注射やワクチンの日付がずれていることがよくあります。「1年以内」の条件では、1頭だけ期限が切れていた、ということも起こりがちです。犬ごとに、狂犬病の注射日と混合ワクチンの接種日をカレンダーに入れておくと、期限切れに気づきやすくなります。

ケース別の考え方と、証明書を切らさない段取り

規約の書き方と、手元の証明書の組み合わせで迷いやすい場面を、例として考えてみます。最後はそのドッグランに確かめるのが前提です。

ケース1:4月上旬、前の年度の注射済票しかない

「当年度の注射済票」を求めるドッグランでは、入れない可能性が高い場面です。年度が変わったばかりで、今年度の注射をまだ受けていないからです。

ただし、印西市の北総花の丘公園のように「当年度か前年度の注射済票」を認めるところもあります(公式ページより)。年度の切りかわりの時期に行くなら、規約で「当年度」と書かれているか、前年度も認めているかを見ておきましょう。

ケース2:去年の6月に注射、今は5月

「1年以内の注射」を求めるドッグランなら、注射から1年たっていないので条件に合います。一方で「当年度の注射済票」を求めるドッグランでは、去年の注射済票は前の年度のものなので、条件に合いません。同じ証明書でも、規約の書き方で結果が逆になる例です。

ケース3:3種の混合ワクチンを、8か月前に打った

「1年以内・3種以上」のドッグラン(国営昭和記念公園など)なら、条件に合います。「5種以上」のドッグラン(東京ドギーズガーデンなど)では、種類が足りません。混合ワクチンを求めないドッグランなら、狂犬病の証明だけで足ります。

ケース4:証明書にワクチンのシールしか貼っていない

シールで種類がわかれば足りることもありますが、受付で「何種か」が読み取れないと困ります。日野市のように、証明書に接種日・実施機関・接種項目・犬の名前がそろっていることを求めるところもあるので、足りない項目は動物病院に書き添えてもらえるか相談しましょう。

ケース5:登録したときは期限内、今は期限切れ

ドッグランの登録証の期限と、ワクチンの「1年以内」の期限は、別々に進みます。福岡県の春日公園ドッグランは、期限が切れた登録は更新が必要としています(公式ページより)。登録証が有効でも、注射や混合ワクチンの期限が切れていれば入場を断られることもあるので、両方の日付を管理しておきましょう。

1年の段取り:証明書を切らさないために

ドッグランによく行くなら、証明書の期限を1年の流れで考えておくと、うっかり切らすことが減ります。

時期やること
年度の終わり(2〜3月)次の年度の登録・更新の受付時期を、よく行くドッグランの公式ページで確かめる
4月年度が切りかわる。「当年度の注射済票」が要るドッグランは、今年度の注射を済ませてから行く
狂犬病の注射のあと注射済証を受け取り、注射済票をもらう。両方の写真を撮って、古い写真と入れ替える
混合ワクチンの接種日のころ証明書の種類と日付を確かめ、写真を入れ替える。「1年以内」の期限をカレンダーに入れる
ドッグランの登録・更新新しい証明書で登録する。登録証の有効期限もカレンダーに入れる

これまでは、狂犬病の予防注射は4〜6月に受けることになっていました。2027年3月2日からは時期の決まりがなくなるので、注射の時期が人によってばらばらになっていきます。自分の犬の「注射を受けた日」を、毎年きちんと記録しておくことが、これまで以上に大事になります。

カレンダーに入れておくとよい日付は、次の4つです。

  • 狂犬病の予防注射を受けた日
  • 混合ワクチンを接種した日
  • よく行くドッグランの登録証の有効期限
  • 次の年度の登録・更新の受付が始まる日

出かける前のチェックリスト

チェック見るところ
規約狂犬病だけか、混合ワクチンもか。「当年度」か「1年以内」か
狂犬病今年度の注射済票が首輪に着いているか。注射済証は手元にあるか
混合ワクチン種類(〇種以上)と接種日が条件に合うか
鑑札首輪に着いているか。引っ越し前の古いものではないか
写しコピー・スマホ画像でよいか、原本が要るか
猶予証明書注射を見合わせている犬は、使えるか問い合わせたか
登録証登録制なら、登録証や会員証を持ったか。有効期限は切れていないか
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よくある質問

Qドッグランで必要なワクチン証明は何ですか?
A

いちばん多いのは狂犬病予防注射の証明で、規約に必要な書類が書かれていた207か所中80.2%が求めていました。混合ワクチンの証明は22.7%です。行くドッグランの規約で、どちらが必要か確かめてください。

Q注射済票と注射済証は、どちらを持って行けばいいですか?
A

ドッグランによって違います。注射済票は市区町村が出す札で「その年度の注射を受けたか」が、注射済証は獣医師が出す紙で「いつ注射したか」がわかります。両方を持って行くか、両方の写真をスマホに入れておくと安心です。

Q混合ワクチンは何種の証明が必要ですか?
A

規約で「3種以上」「コア3種以上」「5種以上」などと決まっていて、ドッグランごとに違います。種類と接種日が書かれた証明書を、動物病院でもらっておきましょう。どの種類を打つかは、かかりつけの獣医師と相談して決めてください。

Q2027年から狂犬病の注射のルールが変わると聞きました。
A

2027年3月2日から、注射の時期の決まり(4〜6月)がなくなり、1年を通して受けられるようになります。3月に受けたときにもらう注射済票の年度も変わります。「当年度の注射済票」を求めるドッグランでの扱いは、そのドッグランに確かめてください。

Q混合ワクチンの証明書をなくしてしまいました。
A

証明書は動物病院が出すものなので、接種した病院に、記録をもとにした証明書を出してもらえるか相談してください。注射済票や鑑札をなくしたときは、市区町村で再交付を受けます(千葉市では注射済票1件340円、鑑札1件1,600円)。

Qワクチンの証明がいらないドッグランもありますか?
A

あります。滋賀県高島市のびわこ箱館山のドッグランは、ワクチン接種証明は不要と公式に書いています。神奈川県の湯河原海辺公園ドッグランも、受付や登録は不要で、狂犬病予防注射は飼い主の責任で受けておくこと、としています。ただ、証明を見せなくてよいだけで、狂犬病の予防注射と鑑札・注射済票の装着は法律で決まっていることです。

参考にした情報

  • 東京都保健医療局「狂犬病予防注射月間」(登録・注射・鑑札と注射済票の装着、制度改正) https://www.hokeniryo.metro.tokyo.lg.jp/kankyo/aigo/doubutsu_oshirase/rvac23.html
  • 千葉市「『狂犬病予防法施行規則』が改正されました」 https://www.city.chiba.jp/hokenfukushi/iryoeisei/seikatsueisei/dobutsuhogo/rpa-kaisei.html
  • 千葉市「犬鑑札や注射済票を破損・紛失した場合の手続きについて」 https://www.city.chiba.jp/faq/hokenfukushi/iryoeisei/seikatsueisei/dobutsuhogo/1651.html
  • 江戸川区「狂犬病予防注射済票の手続き」(交付手数料、動物病院での交付、注射を見合わせた証明書) https://www.city.edogawa.tokyo.jp/e055/kurashi/animal/inu/kyoukenbyou.html
  • 一般社団法人 福岡市獣医師会「犬のワクチンについて」 https://www.wannyan.city.fukuoka.lg.jp/yokanet/files/uploads/犬ワクチン.pdf
  • 狂犬病予防法(e-Gov法令検索) https://laws.e-gov.go.jp/law/325AC1000000247
  • 日野市「日野市営ドッグラン利用登録要領」 https://www.city.hino.lg.jp/_res/projects/default_project/_page_/001/001/024/r8youryou.pdf
  • 犬ふぁん 施設データの集計(ドッグランの利用ルール、2026年10月10日時点。各ドッグランの例は、犬ふぁんが公式ページで確かめた規約の要約)

(いずれも2026年10月に確認)

注射済票と注射済証、両方の写真をスマホに入れておくワン!

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