まず結論:ルールは「お店ごと」。基本は3つ
ドッグカフェのマナーは、お店ごとに細かい決まりが違います。それでも、どのお店でも通じる基本は次の3つです。
- 椅子・テーブル:犬をテーブルに乗せない。椅子やソファに乗せてよいかはお店のルールに従い、乗せるならマットを敷く
- 食器:人の食器で犬に食べさせない。犬には犬用の器を使う
- トイレ:入店の前に外で済ませる。店内での粗相に備えて、マナーウェアと片づけ道具を用意する
この3つに「リードを短く持ち、どこかにつないで席を離れない」「吠えたらいったん外へ」を加えれば、たいていのお店で気持ちよく過ごせます。入口の掲示やホームページの利用規約、スタッフの案内があれば、そちらがいちばん優先です。
この記事では、行く前に確かめること、椅子・食器・トイレのルール、店内での過ごし方を順番にまとめます。公式ページで確かめた自治体やお店の決まりも紹介します。
犬ふぁんのデータで見る、犬と入れるお店
犬ふぁんに載っている「犬と行けるカフェ・レストラン」311件の情報を集計しました。
- カフェ68.8%214
- レストラン37.9%118
- 店内OK67.5%210
- テラス・屋外の席46.3%144
- 大型犬OK19.0%59
(犬ふぁんのカフェ・レストラン311件に対する割合。1つのお店に複数の情報がつくことがあるので、合計は100%になりません)
「店内OK」の情報があるのは311件のうち210件(67.5%)、テラスや屋外の席の情報があるのは144件(46.3%)でした。犬と入れるお店でも、店内に入れるとは限らず、テラスだけのお店もあるということです。また「大型犬OK」の情報があるのは59件(19.0%)で、大きな犬と行くときは、受け入れるかを先に確かめる必要があります。
定休日と営業時間
曜日ごとの営業時間がわかる233件では、毎日営業が45.9%で、半分以上のお店には定休日がありました。休みが多い曜日は、火曜(21.5%)、月曜(20.6%)、水曜(19.7%)です。閉店時刻の中央値は18時で、夕方に閉まるお店も少なくありません。
| 曜日 | その日に休む割合 |
|---|---|
| 月 | 20.6% |
| 火 | 21.5% |
| 水 | 19.7% |
| 木 | 12.0% |
| 金 | 6.4% |
| 土 | 11.2% |
| 日 | 15.9% |
(営業時間がわかる233件に対する割合)
平日に休みをとって出かけるなら、月〜水曜は5件に1件ほどのお店が休み、と考えて、行く日に開いているかを確かめましょう。
行く前に確かめること
お店によって、受け入れる犬の条件が違います。出かける前に、ホームページや電話で確かめましょう。
| 確かめること | よくある決まりの例 |
|---|---|
| 犬が入れる場所 | 店内OK、テラス席だけ、など |
| 大きさ・頭数 | 小型犬のみ、1テーブル何頭まで、など |
| 書類 | ワクチンや狂犬病予防注射の証明書を見せるか |
| 身につけるもの | マナーウェア(マナーパンツ・マナーベルト)の着用 |
| 子犬 | ワクチンが終わってから何日後から入れるか |
| 予約 | 犬連れは予約が必要か、席数に限りがあるか |
公式ページで確かめた例
愛知県豊川市のドッグカフェ「MOKORe+ by CAFE&DOGRUN」では、利用の前に次のことを求めています(公式ページより、2026年10月時点の内容を要約)。
- 1年以内の狂犬病予防注射の証明書と、1年以内の5種以上の混合ワクチンの証明書(注射ができない子は獣医師の猶予証明書や抗体検査の結果)
- 室内で過ごす犬はマナーウェアの着用が必須(保健所の指示によるもの、と案内しています)
- 椅子やソファに座らせるなら、カフェマットを持ってくると便利(お店にもいくつか用意あり)
- 子犬は、ワクチン3回と狂犬病予防注射1回が終わった日から1週間後から入れる。キャリーやカートに乗っての入店は、それより前でもできる
- 利用規約を読み、署名して持ってくると受付が早い
このように、証明書の種類、マナーウェア、子犬の月齢まで決まっているお店があります。はじめてのお店では、ホームページの「ご利用について」「利用規約」のページを先に読んでおきましょう。
出かける前の準備
- トイレを済ませておく:環境省のガイドラインでも、ふだんから家で排せつを済ませてから散歩に行く習慣をつけるよう呼びかけています。お店に行く前も同じ考え方です
- ブラッシング:抜け毛がほかのお客さんや料理に飛ばないよう、出かける前にブラッシングしておく
- 証明書の準備:紙を持って行くか、写真を送っておくか、お店の決まりに合わせる
- 体調:いつもと様子が違う日は無理に連れて行かない
- 少しおなかを空かせすぎない:食べ物のにおいで落ち着かなくなる子もいます。いつもの時間にごはんを済ませておくと、店内で落ち着きやすくなります
椅子とテーブルのルール
テーブルには乗せない
食べ物を置くテーブルに犬を乗せるのは、どこのお店でもマナー違反です。東京都港区が公表している対応では、ペットを連れて入れる屋外の飲食イベントについて、保健所が確認したところ、主催者が「飲食物を喫食するテーブルなどにペットをのせないように注意」していたことが紹介されています。軽井沢・プリンスショッピングプラザのペットガイドでも、ペットをベンチやテーブルの上に乗せないよう案内しています。
椅子は「お店のルール次第」
犬を椅子やソファに乗せてよいかは、お店によって分かれます。
- 乗せてよいお店:専用のマットやタオルを敷くよう決めていることが多いです。持参するか、お店で借りられるか確かめる
- 乗せないお店:犬は床で過ごします。足元で落ち着いて伏せられるよう、敷物を持って行くと安心
- キャリーやカートの中で過ごすことを求めるお店もあります
ルールがわからないときは、座る前にスタッフに聞きましょう。「椅子に乗せてもいいですか」のひと言で、トラブルを防げます。膝の上に乗せるのも、お店によって考え方が違うので同じように確かめます。
リードは短く、足元で
- リードは短く持ち、通路にはみ出さないようにする
- 椅子やテーブルの脚、柱などにリードをつないだまま席を離れない(軽井沢・プリンスショッピングプラザも、柱や木へのつなぎとめを控えるよう案内しています)
- ほかの犬に、相手の飼い主の了解なしに近づけない
- 店員さんが料理を運ぶ通り道に、犬が寝そべらないようにする
食器と食べ物のルール
人の食器で犬に食べさせない
人のお皿やスプーンから犬に食べさせたり、なめさせたりするのはやめましょう。食器は次のお客さんも使うものです。環境省のガイドラインも、動物から人にうつる病気を防ぐ衛生の基本として「口移しや同じ食器で食べ物を与えない」ことを挙げています。
- 犬用メニューは、犬用の器で出してくれるお店もあります
- 水は、お店の犬用ボウルを借りるか、自分で持って行った器で
- 持ちこみのフードやおやつを与えてよいかは、お店に確かめる
- 犬に触ったあと、食事の前には手を洗うかウェットシートで拭く
人の料理を与えない
テーブルの料理を犬に分けるのは控えましょう。人の料理は犬向けに作られていません。犬に何かあげたいときは、犬用メニューを頼むか、許可をもらって持参したおやつを使います。食べてよいものかどうか心配なことがあれば、動物病院に相談してください。
厨房に入れないのはルールです
ドッグカフェでも、犬は厨房や食品の置き場には入れません。横浜市が示している飲食店の衛生管理の運用では、犬や猫などの愛玩動物を、食品を取り扱う区域や保存する区域に入れないこととしています(客席は原則としてこの区域に含まれない、とも書かれています)。港区の公表でも、保健所が屋外イベントの担当者に、営業許可を受けた厨房に利用者やペットが立ち入らないよう管理し、動物の毛などが食品に混ざらないよう注意することを指導したと紹介されています。
お店のスタッフが「ここから先は犬は入れません」と言うのは、このためです。
トイレのルール
入店前に済ませる
いちばんの対策は、お店に入る前に外でトイレを済ませておくことです。お店の近くに着いたら、少し歩いてトイレの時間をとりましょう。済ませたあとの片づけ(うんちを持ち帰る、おしっこは水で流す)も忘れずに。
マナーウェアを使う
オスの犬のマーキング(足を上げておしっこをかける行動)が心配なら、マナーベルトやマナーパンツをつけておきます。上の例のように、室内ではマナーウェアを必須にしているお店もあります。
粗相してしまったら
- すぐにスタッフに伝える(隠さない)
- 持参したティッシュや消臭スプレー、お店の道具で片づける
- 片づけ方はお店の指示に従う
- 拭いたものやマナーパンツは、袋に入れて持ち帰る
人のトイレで犬を洗わない
足が汚れたからといって、人のトイレや洗面所で犬を洗うのはやめましょう。軽井沢・プリンスショッピングプラザも、トイレでペットを洗わないよう案内し、ペット専用の足洗い場を用意しています。犬用の足洗い場がない場所では、ウェットシートなどで拭きます。
店内での過ごし方
- 吠え続けるときは、いったん外に出て落ち着かせる
- ほかのお客さんの犬を、勝手に触ったりおやつをあげたりしない
- 犬どうしのあいさつは、どちらの飼い主もOKのときだけ
- 混んでいるときは、長居しすぎない
- 抜け毛が床に落ちたら、帰るときに軽く拾う
- 犬が苦手なお客さんがいるかもしれないお店(犬専用ではないお店)では、とくに足元で静かに
持ち物チェックリスト
- リード(伸びるタイプより、長さの決まったもの)
- マナーウェア(マナーパンツ・マナーベルト)
- 敷物(カフェマット・タオル)
- 犬用の水入れ
- ティッシュ、ウェットシート、消臭スプレー、うんち袋、持ち帰り用の袋
- ワクチン・狂犬病予防注射の証明書(お店が求める場合)
- 落ち着くためのおもちゃやガム(お店で使ってよいか確かめる)
練習しておくと安心なこと
カフェでのマナーは、ふだんの練習の積み重ねで身につきます。
- 「ふせ」「まて」:足元のマットの上で、しばらく落ち着いていられるように
- マットに慣れる:家でもカフェマットを敷いて、その上でくつろぐ練習をすると、お店でも「ここが自分の場所」とわかりやすくなります
- 短い時間から:はじめは空いている時間に、飲み物1杯くらいの短い時間で帰る。慣れたら少しずつ長く
練習の進め方に迷ったら、しつけ教室で相談するのもよい方法です。
犬と入れるカフェ・レストランは、一覧や特集で探せます。
よくある質問
Q犬を膝の上に乗せて食事してもいい?
お店のルール次第です。膝の上ならよいとするお店もあれば、床で過ごすことを決めているお店もあります。座る前にスタッフに確かめましょう。
Q子犬でもドッグカフェに行ける?
ワクチンが終わってから何日後から入れるか、お店ごとに決まりがあります。公式ページで確かめた例では、ワクチン3回と狂犬病予防注射が終わってから1週間後から入れ、キャリーやカートの中ならそれより前でも入れるとしていました。はじめは空いている時間に短く過ごすと、子犬も疲れにくくなります。
Q吠えやすい犬でも行っていい?
まずはテラス席や、すいている時間から試しましょう。吠えたらいったん外に出て、落ち着いたら戻る、をくり返すと慣れていく子もいます。むずかしいときは、しつけ教室で相談してみてください。
Q発情中(ヒート中)の犬は連れて行ける?
ほかの犬が落ち着かなくなるため、断っているお店があります。ヒート中は、犬が集まる場所への外出は控えるのが無難です。
Q大型犬でもドッグカフェに入れる?
お店によります。犬ふぁんのカフェ・レストラン311件のうち「大型犬OK」の情報があるのは59件(19.0%)でした。大きさや頭数の決まりを、行く前に確かめてください。
参考にした情報
- 横浜市「施設の衛生管理に関する運用(別表)」PDF(愛玩動物を食品の取扱い区域に入れない)
- 港区「都立芝公園における屋外飲食イベントでのペットの持ち込みについて」
- 軽井沢・プリンスショッピングプラザ「ペットガイド」
- 環境省「住宅密集地における犬猫の適正飼養ガイドライン」PDF(排せつの習慣・同じ食器で与えない)
- MOKORe+ by CAFE&DOGRUN「ドッグラン利用の方」(証明書・マナーウェア・カフェマット・子犬の入店)
- 犬ふぁん「犬と行けるお店(カフェ・レストラン)の営業時間・定休日」集計(2026年10月10日時点、311件・営業時間がわかる233件)
内容は2026年10月に確かめたものです。