まず結論:毛が伸び続ける犬は1〜2か月ごと。カットのいらない犬はシャンプー中心で
トリミングの頻度は、犬の毛のタイプでほぼ決まります。
| 毛のタイプ | 犬種の例 | 頻度の考え方 |
|---|---|---|
| 毛が伸び続けるタイプ | トイ・プードル、シー・ズー、マルチーズ、ヨークシャー・テリア、ビション・フリーゼ、ミニチュア・シュナウザーなど | 放っておくと伸び続けるので、定期的なカットが必要。1〜2か月ごとに通う人が多い |
| 毛が生えかわるタイプ(短毛・ダブルコート) | 柴、ウェルシュ・コーギー・ペンブローク、ゴールデン・レトリーバー、ラブラドール・レトリーバー、チワワ(スムース)など | 全身のカットは基本的にいらない。シャンプー、ブラッシング、爪切りなどを、抜け毛の時期や汚れ具合に合わせて |
ペット保険会社のアンケートでは、犬のトリミング(カット)の頻度は「1か月に1度」が50.8%で最も多く、「2か月に1度」が23.4%でした。2か月に1度までで、4分の3ほどになります。
ただし、同じ犬種でも、カットの長さ、家でのブラッシング、季節、年齢で、ちょうどよい間隔は変わります。この記事では、頻度の目安と決め方に加えて、「決めたペースで通い続けられるか」という視点から、犬ふぁんのサロンの営業日・営業時間のデータも紹介します。犬種ごとの毛の特徴は、犬種図鑑でも確かめられます。
i-n-u.fun/breed調査で見るトリミングの頻度:半分が「1か月に1度」
アニコム損害保険が、ペット保険の契約者に行ったインターネットのアンケート(2011年7月実施、有効回答3,039)では、犬のトリミング(カット)の頻度は次のとおりでした。
| 頻度 | 割合(%) |
|---|---|
| 1か月に1度 | 50.8 |
| 2か月に1度 | 23.4 |
| 3〜4か月に1度 | 11.7 |
| 半年に1度 | 3.1 |
| その他 | 11.0 |
同じ調査では、トリミングサロンなどの施設を使っている人(2,551人)に、カットと一緒に頼むことを聞いています。「爪切り」が92.6%、「シャンプー」が92.0%、「肛門腺しぼり」が86.7%、「耳そうじ」が83.1%でした。トリミングに行く日は、家ではやりにくいお手入れをまとめて頼む日にもなっているということです。
施設を選んでいる理由では、「スタッフが優しい」48.8%、「自宅から近い」43.7%、「トリミング(カット)の技術」41.5%、「価格が良心的」36.9%の順でした。「自宅から近い」が2番目に入っているのは、定期的に通うものだからこそ、通いやすさが大事にされていることを表しています。
なお、同じ調査では、家でのお手入れについて「シャンプーのみ行う」が59.9%、「シャンプーもカットも行う」が19.4%、「まったくしない」が16.0%でした。家でシャンプーをしている人は多く、サロンと家のお手入れを組み合わせている様子がわかります。
頻度を決める5つのポイント
1. 毛のタイプ
いちばん大きいのが毛のタイプです。毛が伸び続ける犬は、目に毛がかかる、足の裏の毛が伸びてフローリングですべる、毛玉ができる、おしりのまわりが汚れやすい、といったことが起きやすくなるため、定期的なカットが欠かせません。
毛が生えかわるタイプの犬は、全身のカットはいりませんが、抜け毛の多い時期にシャンプーやブラッシングを頼むと、家の中の抜け毛が減って楽になります。爪切りや耳そうじだけを定期的に頼む人もいます。
2. カットの長さ(スタイル)
短めにカットすれば、次に伸びるまでの間隔を長くとれます。毛を長めに残すスタイルは、形がくずれやすく、毛玉もできやすいので、間隔は短めになります。「なるべく間隔をあけたい」ときは、サロンでその希望を伝えると、合った長さを提案してもらえます。
3. 家でのお手入れ
毎日のブラッシングをしていると毛玉ができにくく、サロンに行く間隔をあけやすくなります。反対に、家でのブラッシングがむずかしい場合は、こまめに通ったほうが、毛玉をほどく手間と犬の負担が少なくすみます。
4. 季節
夏は短め、冬は長め、という人もいます。抜け毛の多い季節に合わせて、シャンプーやブラッシングだけを頼む方法もあります。雨の多い時期や、外遊びが多い季節は汚れやすいので、シャンプーの回数を増やす人もいます。
5. 年齢と体調
子犬のうちは、サロンに慣れるために、短い時間のメニューから始める人もいます。子犬の受け入れ方は店によって違い、たとえばイオンペットのサロン(ペテモ)では、子犬のグルーミングはネット予約ではなく、店頭か電話で予約することになっています。
シニアの犬は、長い時間立っていることが負担になることもあります。同じペテモでは、小型犬・中型犬は10歳以上、大型犬・超大型犬は7歳以上の高齢のペットに、事前の健康診断を求めています。年齢や体調でトリミングの頻度や内容を変えるか迷うときは、かかりつけの動物病院やサロンに相談してください。
犬ふぁんのデータで見る「決めたペースで通える」サロン
頻度を決めても、そのペースで通えなければ意味がありません。月に1回通う犬なら、年に12回の予約が必要です。そこで、犬ふぁんに載っているトリミングサロンのうち、曜日ごとの営業時間がわかる1,087店のデータから、通い続けやすさに関係する数字を見てみました。
| 項目 | 割合(%) |
|---|---|
| 週7日営業(決まった定休日なし) | 73.7 |
| 土曜に営業 | 91.5 |
| 日曜に営業 | 83.3 |
| 20時以降も営業 | 59 |
| 昼休みあり | 39 |
(n=曜日ごとの営業時間がわかるトリミングサロン1,087店)
週7日営業の店が73.7%で、土曜に営業している店は91.5%、日曜は83.3%でした。曜日ごとに休みの店の割合を見ると、いちばん多いのは日曜(16.7%)、次が土曜(8.5%)です。開店時間の中央値は10:00、閉店時間の中央値は20:00でした。
ここから言えるのは、次のようなことです。
- 毎月同じ曜日に通いたい人:多くの店は曜日を選べるが、日曜に通いたい人は日曜休みの店(16.7%)に気をつける
- 平日しか行けない人:平日に休む店はどの曜日も5%未満。予約の空きを確かめれば、平日のペースも組みやすい
- 昼休みに予約の電話をしたい人:昼休みのある店が39%あるので、ネット予約などの方法がある店だと続けやすい
また、トリミングサロン2,570件のうち、ペットホテル(預かり)も行っている店が1,283件(49.9%)、駐車場ありのタグがついている店が745件(29%)でした(タグはわかった店だけにつけているので、実際より少ない可能性があります)。
カットの間のお手入れと、自分の犬のペースの決め方
「部分カット」をはさむ
全身のカットの間に、目のまわり・足の裏・おしりのまわりなど、伸びると困るところだけを整える「部分カット」を用意しているサロンもあります。
- 目のまわり:毛が目にかかりにくくなる
- 足の裏:フローリングで足がすべりにくくなる
- おしりのまわり:うんちがつきにくくなる
全身のカットを2か月ごとにして、その間に部分カットをはさむ、という使い方もできます。メニューや料金はサロンによって違うので、お店に確かめてください。
シャンプーだけは自分で、という方法
カットはサロン、シャンプーは家やセルフウォッシュで、と分ける人もいます。犬ふぁんのデータでは、セルフウォッシュのタグがついているサロンは2,570件のうち56件(2.2%)と少なめです。近くにあるかを先に探しておきましょう。
ペースを決める手順
- 自分の犬の毛のタイプを確かめる(犬種のページや、サロンで聞く)
- 毛が伸び続けるタイプなら、まずは1か月〜1か月半くらいで一度行き、どれくらいで毛が気になるかを見る
- 毛玉ができる、目に毛がかかる、足の裏がすべる、など困ることが出てくる時期を、次の予約の目安にする
- 家でのブラッシングの回数と合わせて、間隔をのばしたり縮めたりする
- ペースが決まったら、帰るときに次の予約を入れておく
組み立ての例
よくあるパターンを、考え方の例として3つあげます(実際の間隔は犬ごとに違います)。
- 毛が伸び続ける犬を、短めのスタイルにしている場合:全身のカットを2か月ごとにし、その間に1回、足の裏や目のまわりの部分カットをはさむ。家では毎日ブラッシングをする
- 毛が伸び続ける犬で、長めのスタイルを楽しみたい場合:毛玉ができやすいので、全身のカットを1か月ごとにする。家でのブラッシングもていねいに。忙しい時期は、短めのスタイルに切りかえて間隔をあける
- 毛が生えかわる犬の場合:ふだんは家でのブラッシングと、汚れたときのシャンプー。抜け毛の多い時期にサロンでシャンプーとブラッシングを頼み、爪切りは伸び方を見て定期的に
どのパターンでも、サロンで「次はいつごろがいいですか」と聞くと、毛の状態を見たうえで目安を教えてもらえます。
次の予約を考えるときのチェックリスト
- 前回のトリミングから何週間たったか
- 毛玉ができはじめていないか(耳のうしろ、わきの下、足のつけ根など)
- 目のまわりの毛が目にかかっていないか
- 足の裏の毛が伸びて、歩くときにすべっていないか
- 爪が伸びて、歩くときに床に当たる音がしないか
- においや汚れが気になってきたか
- 次に行けそうな日に、サロンが営業しているか(定休日・受付時間)
- ワクチンの証明書の期限は切れていないか
皮ふの赤み、かゆがる様子など、体のことで気になる点があるときは、トリミングより先に動物病院に相談してください。動物病院に併設されたサロンなら、体調のことも相談しやすくなります。
ワクチンの証明書の時期にも注意
多くのサロンでは、狂犬病の予防注射や混合ワクチンの証明書を求められます。ペテモでは、1年以内に受けたものの証明書を見せることになっています。狂犬病の予防注射は毎年1回受けることが法律で決められていて、神戸市の案内によると、2027年3月2日からは、これまでの「4月1日〜6月30日」という時期の決まりがなくなり、1年のどの時期でも受けられるようになります。トリミングの予約と、注射の時期を合わせて見ておくと安心です。
よくある質問
Qトイ・プードルは毎月行かないといけませんか?
決まりはありません。短めにカットして家でブラッシングをしていれば、2か月ごとにする人もいます。毛玉や目にかかる毛が気になる前に行けるペースを見つけましょう。
Q柴犬もトリミングに行ったほうがいいですか?
全身のカットは基本的にいりませんが、抜け毛の多い時期のシャンプーやブラッシング、爪切りなどをサロンに頼む人もいます。
Qシャンプーだけ頼めますか?
シャンプーだけのコースを用意しているサロンもあります。たとえばペテモでは、シャンプーコースとシャンプー・カットコースが分かれています。メニューはお店に確かめてください。
Q間隔をあけすぎるとどうなりますか?
毛玉ができやすくなり、ほどくのに時間がかかったり、短く刈るしかなくなったりすることがあります。皮ふの様子が気になるときは動物病院に相談してください。
Q子犬はいつから、どれくらいの頻度で行けばいいですか?
子犬向けのメニューがあるかは、サロンによって違います。受けられる月齢やワクチンの条件は店によって違うので、予約の前に確かめてください。最初はサロンに慣れることを目的に、短い時間から始めると安心です。
参考にした情報
- アニコム損害保険「愛犬のトリミングに関するアンケート調査」(2011年7月29日発表) https://www.anicom-page.com/hakusho/family/pdf/20110729.pdf
- イオンペット(ペテモ)「グルーミングサロンのご案内」 https://www.aeonpet.com/campaign/salon-info.html
- イオンペット(ペテモ)「グルーミングのネット予約」 https://www.aeonpet.com/campaign/grooming-yoyaku.html
- 神戸市 狂犬病予防法施行規則の改正(2027年3月2日施行)についての案内 https://www.city.kobe.lg.jp/a84140/kyokenbyo20270302.html
- 犬ふぁん 施設データの集計(トリミングサロンの営業時間・定休日、2026年10月10日時点)
(いずれも2026年10月に確認)